2021 Fiscal Year Research-status Report
生涯学習施設の質評価・診断・改善システムの開発と体系化―公民館を中心として―
Project/Area Number |
20K02479
|
Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
原 義彦 秋田大学, 教育学研究科, 教授 (70284825)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白木 賢信 常葉大学, 教育学部, 教授 (50338844)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | 公民館 / 生涯学習施設 / 質評価 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度の主な研究作業は、公民館の経営診断におけるリンケージの開発に向けた調査分析と、外国の成人教育施設における質評価の理論と実践分析である。 経営診断のリンケージ開発では、長野県内の公民館を対象に、コロナ下での経営改善(事業改善)の事例収集を行なった。コロナ下で開館時間や開館日数の短縮、主催事業の延期・中止、内容変更などがみられる中で、「新しい主催事業の企画・実施」を行なった公民館が28.6%であった。具体的には、SNSの利用、CATVとの連携講座、オンライン講座、web講座、館報紙面講座、収容人数を半分にして同じ講座を2回に分けて実施等がみられた。 外国の成人教育施設の質評価の動向では、ドイツのフォルクスホッホシューレの品質管理システムでは、採用している手法別の比率は、2020年の状況では、AZAVが31.5%、EFQMが18.4%、LQWが13.9%、DIN ISO900がが12.7%であることがわかった。分析を行なっているLQWの採用率では、2018年が14.5%で第2位であったが、2019年からは第3位となっている。この理由は、LQWの質評価の手法の起因することも考えられるため、今後、詳細な分析を行う予定である。一方で、その他の手法における質評価の視点と方法を順次検討し、それぞれが前提としている質の内容を明らかにするとともに、その類型化を行う。これらを活用して、公民館経営診断のリンケージに品質マネジメントの内容を取り込むことが課題となっている。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
これはコロナ下により、公民館の実地調査、外国の成人教育施設の実地調査が行えなかったため。
|
Strategy for Future Research Activity |
公民館の実地調査については、再開して行なう予定である。外国調査は、文献等の資料を中心とした分析を行う。
|
Causes of Carryover |
公民館等の実地調査(補足調査)、外国の成人教育施設の調査が計画通りの実施ができなかった。これはコロナ下による 理由が大きい。次年度は、公民館調査を再開する予定である。
|