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2023 Fiscal Year Research-status Report

Exploring the theory and practice of Assessment as Learning

Research Project

Project/Area Number 20K02484
Research InstitutionWakayama University

Principal Investigator

二宮 衆一  和歌山大学, 教育学部, 教授 (20398043)

Project Period (FY) 2020-04-01 – 2025-03-31
Keywords学習としての評価 / フィードバック / メタ認知 / 学びのログ
Outline of Annual Research Achievements

本研究では、大きくは2つの研究課題を設定している。一つめは「学習としての評価」の理論的意義と課題を考察すること。二つめは、どのような評価活動が「学習としての評価」が目指すメタ認知能力の育成に有効なのかを検討することである。
2023年度は、昨年度に引き続き、上記の2つめの研究課題に焦点を合わせ、2021年度に開発した「学びのログ」を使い、実践的な研究を進めた。具体的には、「学びのログ」に書き込まれた生徒のふりかえりに対して、どのようなフィードバックを行うことが、生徒のメタ認知能力の育成につながるのかを検討した。注目したのはメタ認知能力を支える柱である「メタ認知的知識」である。メタ認知的知識は「人間の認知特性についての知識」「課題についての知識」「方略についての知識」に分けられる。子どもたちがメタ認知能力を培っていくためには、こうしたメタ認知的知識を獲得していく必要があり、フィードバックはその足場となる。例えば、教師がみとった子どもの認知特性(他の子どもの意見をよく聞いている、具体例を出して説明するのが上手い)を伝えたり、「単元の学習目標は何だったのか」「〇〇の意見をどう捉えたのか」と問い返すことで学習課題についての理解を見直させたり、過去の学習つながりや次の計画、あるいは疑問を持ったことそのものを褒めることで、学習の進め方に対する関心を子どもの中に育てることができる。
メタ認知的知識である「人間の認知特性についての知識」「課題についての知識」「方略についての知識」を子どもたちに獲得させるためのフィードバックの具体的なあり方の検討を2023年度は行うことができた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

2023年度は、調査研究のためにイギリスに渡航することができた。ロンドン大学で資料を行った結果、「学習としての評価」の理論的意義と課題を考察することできる資料をいくつか収集することができた。しかしながら、研究について助言をもらうことを予定していた2人のイギリスの教育評価研究者が、このコロナ禍の中で退職をしていたこともあり、当初、予定していた通りの調査研究を進めることが難しくなった。
他方で実践的な研究においては、「学びのログ」への子どものふりかえりの記載をより質の高いものとするための教師の問いかけ・指示や、子どものふりかえりに対する教師からのフィードバックについての研究を進めることができ、「学習としての評価」の目標であるメタ認知能力の育成に寄与する評価方法の工夫が考案できた。
そのため、本研究で設定している一つめの課題である「学習としての評価」の理論的意義と課題を考察することについては、当初の予定通りの研究を進めることができなくなってしまったが、二つめの課題である「学習としての評価」の実践的試行については、昨年度に引き続き「学びのログ」の活用や教師からのフィードバックの工夫を通じて「学習としての評価」を具現化する評価活動のあり方を追究することができている。

Strategy for Future Research Activity

新型コロナの感染拡大により、2021年度から2022年度にかけて計画していたイギリスでの現地調査を行うことができなかった。研究期間を延長することで2023年度は、イギリスでの現地調査を実施することができた。しかしながら、「学習としての評価」の理論的意義と課題の研究を進めるための十分な調査ができなかったため、2024年度まで研究期間を延長することにした。
2024年度は、イギリスでの調査研究を再度行い、イギリスでの「学習としての評価」の研究の進展を確認すると共に、日本での実践的試行を通じて開発した「学びのログ」の活用や、教師からのフィードバック・問いかけの工夫を「学習としての評価」の理論と方法の観点から再吟味する予定である。

Causes of Carryover

当初予定していたイギリスでの調査が、新型コロナ感染拡大の影響で行えなかったため、期間を延長することで調査を実施することにした。2024年度の残額は、その調査にかかわる費用である。

  • Research Products

    (2 results)

All 2024 2023

All Journal Article (1 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] 自己評価2024

    • Author(s)
      二宮衆一
    • Journal Title

      指導と評価

      Volume: 832 Pages: 23-24

  • [Presentation] 英国のEPQ(Extended Project Qualification)の特徴と論点2023

    • Author(s)
      二宮衆一
    • Organizer
      第34回日本カリキュラム学会 ラウンドテーブル

URL: 

Published: 2024-12-25  

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