2022 Fiscal Year Annual Research Report
Wittgensteinian Imagination of Educational Practice Description: Towards Anthropology of Educational Multi-layered-game Situations
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20K02486
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
平田 仁胤 岡山大学, 教育学域, 准教授 (50582227)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉田 浩崇 広島大学, 人間社会科学研究科(教), 准教授 (10633935)
山岸 賢一郎 福岡大学, 人文学部, 准教授 (20632623)
丸山 恭司 広島大学, 人間社会科学研究科(教), 教授 (30253040)
鶴田 真紀 創価大学, 教育学部, 准教授 (60554269)
渡邊 福太郎 慶應義塾大学, 文学部(三田), 准教授 (80634047)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ウィトゲンシュタイン / 複ゲーム状況 / 人類学 / 言語ゲーム / エスノグラフィ |
Outline of Annual Research Achievements |
令和4年度は、これまでの研究成果を発表し、その成果をかたちとする年度であった。 2022年5月29日(日)、応用哲学会第14会年次研究大会のワークショップにおいて「ウィトゲンシュタイン哲学に基づく教育実践記述の可能性」と題した本研究者6名全員による共同発表を行った。その後、2022年6月12日(日)、遠隔ビデオ会議システムを用いた研究会および応用哲学会でのワークショップ反省会を実施した。フロアからの指摘を振り返ることで、杉島の複ゲーム状況解釈の分析視座としての意義を再確認すると同時に、学校や教師といった教育の言語ゲームの特殊性を明らかにした。 2022年8月24日(水)、日本教育学会第81回大会にて、平田仁胤が「理科教育における談話分析」というタイトルで一般研究発表を行った。また、2022年10月23日(日)、教育哲学会第65会大会のラウンドテーブルにて「ウィトゲンシュタイン哲学に基づいた教育実践記述・分析の可能性」と題した報告を、丸山恭司、杉田浩崇、山岸賢一郎、そして平田仁胤が行った。これらの発表を通じて、ウィトゲンシュタイン哲学が、教室や学校における特殊なルールを可視化できることが明らかとなった。すなわち、複ゲーム状況をあえて教師あるいは大人が引き起こし、不定見者としての子どもたちをいずれかのゲームへと導き、多層的・重層的な葛藤を経験させようとするルールであった。この知見は、先行研究では解明できなかった教育実践記述の可能性の1つを示すものである。そして『教育哲学研究』第127号の「研究状況報告」として文字化される予定である。 なお、海外での研究成果発表を計画していたが、日本ではコロナウィルス感染症拡大が懸念される状況であり、海外への移動が国内での大学業務に差し障る危険性があったために断念した。
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Research Products
(5 results)