2021 Fiscal Year Research-status Report
充実した「持続可能な開発のための教育」の普及に向けた教員研修の内容と方法の探究
Project/Area Number |
20K02489
|
Research Institution | The University of Shiga Prefecture |
Principal Investigator |
木村 裕 滋賀県立大学, 人間文化学部, 准教授 (90551375)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | 持続可能な開発のための教育 / 教員研修 / 学校づくり / カリキュラム / 授業 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、持続可能な社会づくりの担い手を育む教育活動である「持続可能な開発のための教育(Education for Sustainable Development:ESD)」の充実した実践を学校教育の場に普及させることをめざし、内容と方法の両面から、効果的な教員研修のあり方を探ることを目的としている。令和3年度の主な研究成果は、以下の2つにまとめられる。 1つ目は、ESDの実践づくりに生かすための資料の収集と検討をふまえた知見の整理と、実践づくりに向けた提案である。その成果の一部として、持続可能な社会づくりをめざす教育活動を進める際の教育目標設定のあり方を検討するとともに、ESDの観点をふまえた授業プランを例示しながら授業を計画する際の要点を整理し、書籍の原稿を執筆した。今後は、これらをさらに深めるとともに、他の視点も含めながらより体系的に論じられるよう、研究を進めていくことが重要であると考えている。 2つ目は、日本における近年の教育改革の動向をふまえた授業づくりや教育評価の進め方などに関する研究と、その成果をふまえた教員研修の実施である。研修の実施に際しては、事前に担当教員と意見交換を行い、学校の状況や教員のニーズなどもふまえながら、研修内容の整理や資料作成、進め方の工夫などに取り組んだ。こうした日本の動向や学校現場のニーズなどをふまえつつ今後の研究を進めることによって、より効果的な教員研修の実現につなげていくことができると考えている。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
昨年度と同様に、今年度も新型コロナウイルス感染症流行の影響で、国内外での現地調査を行うことが難しかった。そのため、事例の調査や分析が当初の計画通りには進められない状況が続いている。 ただし、学校の教員とオンラインでの意見交換なども行いながら、学校教育の場で充実したESDの実践を展開するための要点を整理したり、そうした要点を分かりやすく伝えるための方策などに関する検討を進めたりすることもできてきた。 次年度については、現地調査も実施できる可能性が見えてきつつあるため、研究実施計画の見直しも行いつつ、研究目的の達成をめざして研究を進めていきたい。
|
Strategy for Future Research Activity |
上述のように、次年度については、現地調査も実施できる可能性が見えてきつつある。そのため、調査の準備や実施、そこで得られる資料の分析などを進めていきたい。 あわせて、今年度と同様に、書籍や論文、インターネットを通して得られる資料などの収集とその分析、ならびに、オンラインで可能な意見交換なども行いながら、主に実践開発のための理論の精査と実践事例の開発、教員研修のために活用できる資料の作成などに取り組んでいく予定である。 また、研究成果をまとめて学会発表や論文執筆などを通じて発信していきたい。
|
Causes of Carryover |
「現在までの進捗状況」欄に示した通り、新型コロナウイルス感染症の流行に伴い、国内外での現地調査をはじめとして計画通りに研究を進めることが難しい点があったため、次年度使用額が生じた。 次年度は、現地調査についても実施できる可能性が見えてきつつあるため、研究実施計画の見直しも行いつつ、この未使用額も利用して、研究を進めていく予定である。
|
Research Products
(2 results)