2020 Fiscal Year Research-status Report
Oracy and Education: Focusing on Primary Schools in UK
Project/Area Number |
20K02516
|
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
川地 亜弥子 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 准教授 (20411473)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中谷 奈津子 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 准教授 (00440644)
勅使河原 君江 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 准教授 (60298247)
赤木 和重 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 准教授 (70402675)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | オーラシー / 話す力 / 教育評価 / 環境デザイン / 作文教育 / ウェル・ビーイング |
Outline of Annual Research Achievements |
英国初等教育におけるオーラシー(oracy: 狭義には話す・聴く力。読み書きの力をliteracyと呼ぶことからの英国での造語)の育成について、その理論的特徴について、文献調査を中心に明らかにした。現地調査が困難であったため、日本における類似の実践について調査を進めるために、聴取調査、文献調査を進めた。 当初の計画からやむを得ず変更したが、日本の実践を検討する過程で、英国の初等教育におけるオーラシーの育成について、目標と評価、指導の実際、アートの役割等に焦点をあて分析を行う意義が明らかとなった。大きく分けると3点にまとめることができる。 一点目として、日本で伝統的に行われてきた生活綴方について、書くことの教育ととらえるよりも、むしろ著者の話す力を育成する側面に注目し、目標と評価を考えるべきではないかという示唆である。 二点目として、特別活動等の教科外教育や、教科の授業と学校外の活動を架橋するような取り組みの意義に注目する必要がある。中でも、聴く(聞き取る・思いを読みとく)取り組みに注目して分析することが有効であるとの仮説を得た。 三点目として、部活動(学校内だが教育課程外という位置づけの活動)について、それゆえにこそ子どもの話す力が重要な領域であり、そのための指導と評価についても考察を加えた。 本研究は英国を主たる研究対象としていたが、日本への示唆を得ることも大きな目標の一つであり、そのために日本における取組について考察することで、意義のある成果が得られた。いずれも論文等として発表した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
パンデミックの影響により、英国調査が実施できなかったため。日本における基礎研究を研究代表者を中心に進めた。
|
Strategy for Future Research Activity |
オンライン調査を中心に進め、渡航が可能になった段階で現地調査を実施できるよう準備を進める。
|
Causes of Carryover |
パンデミックの影響で英国での現地調査ができなかったため。
|
Research Products
(7 results)