2020 Fiscal Year Research-status Report
社会福祉施設の職場を活性化し学び合いの風土をつくる手法「福祉KI」の開発
Project/Area Number |
20K02526
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Research Institution | Doho University |
Principal Investigator |
高尾 淳子 同朋大学, 社会福祉学部, 講師(移行) (90610535)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 福祉KI / 職場風土 / チームビルディング / 職場力向上 / 人材育成 |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度~2021年度は、福祉職場の職場課題の把握、ならびに職場力向上や職場風土改善に関する取り組み事例や先行研究のシステマティックレビューを実施している。このシステマティックレビューのため愛知県内公立図書館、大学図書館、国立国会図書館に出向き、文献調査を行なう予定であったが、2020年度当初からのCOVID-19感染拡大の影響により、県境を越える移動の自粛が求められていることや、国立国会図書館の入場制限の為、代わりにインターネットを用いたデジタル文献調査を実施している。また、上記の事例調査、先行研究調査と並行して、福祉職場におけるKI活動ワークショップ開催準備のため、ワークショップで用いるソフトウェアやハードウエアの検討・開発を行っている。 この検討においては、対面によるコミュニケーションが制限されている現状を踏まえ、筆者がこれまでに保育職場で展開してきた対面型のKI活動ワークショップから、IT技術を用いたKI活動へと手法を再構築したうえで、それぞれの福祉職場に導入、展開する。この新しいKI活動のために、テキストや教材などのソフトウェア開発、またオンラインワークショップのためのハードウエアなどインフラ整備を進めている。 【研究成果の公表】●国際学会: OMEPアジア・太平洋地域大会.●国際学会: OMEP第72回世界大会エントリー.COVID-19感染拡大の影響により2022年に延期.●国内学会: 日本保育学会第73回大会「保育所における職場風土の課題調査-職場の目標および課題共有を進める視点から-」.●国内学会: 日本保育学会 第74回大会.●著書:『インクルーシブ保育実践者の人材育成-職場を活性化し学び合いの風土をつくる保育 KI-』三学出版.「保育KI」手法の詳細を解説。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2020年度当初からCOVID-19感染拡大の影響により、感染拡大が収束するまでの期間は、研究者による福祉職場の訪問、および職場外における面着型ワークショップの開催が困難である。また同時に、福祉職場において面着型のミーティングを開くことも困難な状況にある。研究者が福祉職場への訪問を控えているため、福祉職場の職員から直接職場風土の問題点を聞き取る段階、および研究者が職場風土や仕事の進め方を直接観察してそれらの特徴や問題点に気づき、福祉職場の職員と共有する段階の延期を余儀なくされている。 前述のように、福祉職場の風土および業務の進め方に関する課題把握が困難となっていることが、当初の研究計画と比して進捗がやや遅れている理由である。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度の少なくとも前半は、研究者が福祉職場を訪問することを控える。当該期間は、職場力向上、ならびに職場風土改善の先行研究について、先行研究のシステマティックレビューを行う。このシステマティックレビューのため愛知県内公立図書館、大学図書館、国立国会図書館に出向き、文献調査を行なう予定であったが、2020年度当初からのCOVID-19感染拡大の影響により、県境を越える移動の自粛が求められていることや、国立国会図書館の入場制限の為、代わりにインターネットを用いたデジタル文献調査を実施する。 また、上記の事例調査、先行研究調査と並行して、福祉職場におけるKI活動ワークショップ開催準備のため、ワークショップで用いるソフトウェアやハードウエアの検討・開発を行う。 この検討においては、対面によるコミュニケーションが制限されている現状を踏まえ、筆者がこれまでに保育職場で展開してきた対面型のKI活動ワークショップから、IT技術を用いたKI活動へと手法を再構築したうえで、それぞれの福祉職場に導入、展開する。この新しいKI活動のために、テキストや教材などのソフトウェア開発、またオンラインワークショップのためのハードウエアなどインフラ整備を進める。
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Causes of Carryover |
2020年度は職場課題の把握のため、自由記述式の設問を多数導入し1000人規模の現場調査を実施する予定であったが、COVID-19感染拡大の影響により、2021年度に延期する。手書記述されたコメントのデータ入力作業を効率化するために「手書き文字読み取りソフト」「統計処理ソフト」を購入する。また、ネットワークを活用したワークショップの開催準備のため、セキュリティを確保したネットワーク環境とデータサーバの整備を開始する。さらに、ワークショップにて参加者自身が抜け漏れのない意見を効率よく整理するために、意見の共有と整理を目的として「モバイルプロジェクタ」「思考整理ソフト」を整備する。これらは所属機関に整備されていないため、本科研費で購入する。また、ワークショップ用テキストの印刷費が必要である。 職場力向上、ならびに職場風土改善の先行研究について、先行研究のシステマティックレビューを行うため愛知県内公立図書館、大学図書館、国立国会図書館に出向き、文献調査を行なう予定であったが、COVID-19感染拡大の影響により、県境を越える移動の自粛が求められていることや、国立国会図書館の入場制限の為、代わりにインターネットを用いたデジタル文献調査を実施した。また、2020年に研究発表予定であった国際学会も延期された。これらの理由により、2020年度の旅費使用を2021年度に延期する。
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Research Products
(3 results)