2022 Fiscal Year Research-status Report
Development of teaching materials and teaching methods to foster programming thinking based on the connection between primary and secondary education
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20K02528
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Research Institution | Tezukayama Gakuin University |
Principal Investigator |
喜家村 奨 帝塚山学院大学, リベラルアーツ学部, 教授 (50309366)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西野 和典 太成学院大学, 経営学部, 教授 (70330157)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | プログラミング教育 / プログラミング指導法 / 情報科教育 / プログラミング教材開発 / プログラミング研修 / micro:bit / 情報科指導法 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、大きく変わった新学習指導要領の内容を中心に、小学校から中学校への接続、さらに、高校への接続を考慮したプログラミング的思考及び情報の科学的理解を深めるための教材や指導法を検討することである。教材のコンセプトは、「教材を観て、自分で確認して、自らが納得する」であり、教材はビジュアル言語(micro:bit)を利用して開発する。また、小学校からのプログラミング教育の接続性を考慮し、Scratchの教材も追加、作成することとする。 2022年も2021年度に引き続き、新型コロナウィルスの影響で、計画していた教材を用いた対面での研修および講習会が思うように実施できず、教材の評価および、学習指導案の開発が思うように進まなかった。そのような状況ではあったが、昨年度に引き続き、京都府総合教育センターの小学校教員研修の支援等で、本研究で開発した教材を活用した。コロナ禍という非常時に、これらの講習会を実施できたことは、これからプログラミング教育の関わる先生方にとって、手助けができたのではないかと思う。さらに、2022年度は、実際の高等学校の情報Ⅰの授業で2021年度に作成したmicro:bitを用いた教材を活用していただき、検証作業を実施していただいた。この結果を踏まえて、2023年度は教材のさらなる改良を進めていきたいと考えている。また、検証作業に加えて、今年度は昨年、開発した高等学校、情報Ⅱの教材についても、検証し、開発を進めたいと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2022年度も2021年度同様、新型コロナウィルスの影響で、計画していた教材を用いた対面での研修等を実施できず、教材の活用、評価および、学習指導案の開発が思うように進まなかった。しかし、元高等学校情報科担当教諭の方や、大学での情報科教育法の授業担当者の方に、本研究で開発したmicro:bitの教材の検証作業を実施していただいた。さらに2021年度に開発したmicro:bitの拡張ブロックを実際の高校学校の情報Ⅰの授業で活用、検証いただいた。これについては、日本情報科教育学会の全国大会にて、担当していただいた教員の方に発表していただいている。また、micro:bitのバージョンがVer2からVer2.2に更新されたことによる教材の更新作業も行った。これにより、今後、供給されるmicro:bitでの教材利用が容易に行えるようになったと考える。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度については、新型コロナウィルスの影響は少なくなったとはいえ、対面での講習会を実施することは難しい状況であり、研究最終年度でもあり、教材の検証作業および整備に時間をかけていきたいと考える。 高等学校の情報Ⅱの教材については、教材の開発、検証を進め、本研究の成果とて、教材を活用していただけるようにしていきたいと考えている。情報Ⅱは、高校でカリキュラムに盛り込むことが難しい現状にあるようだが、ソフトウエア工学の観点からは、情報Ⅱの特に「情報システムとプログラミング」単元ついては、教材を提供できる意義は大きいと考える。 また2023年度も、京都府総合教育センターでの小学校教員向けの講習会を実施することが決まっており、2022年度の反省点を踏まえ、より良い講習会の実現できればと考える。 最終的には、作成した教材のオンデマンド化を進め、リモートでの教材の活用、およびその評価を実施し、これからのプログラミング教育の進化のために、よりよい教材、指導法の開発を進められればと思う。
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Causes of Carryover |
2022年度についても、新型コロナウィルスの影響で、対面での本研究で作成した教材を用いた研修や講習会等を実施することが難しく、検証作業が思うように進まなかった。しかし、高等学校での本教材の利用を昨年同様に実施していただき、そのフィードバックをもとに教材の完成度を高めたいと考えている。また、昨年度、開発した高等学校、情報Ⅱの教材について、検証をすすめ完成を目指すつもりである。2023年度は、本科研の最終年度でもあり、第三者による教材全体の検証をすすめ、教材の完成度の高め、報告書をまとめたいと思う。
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