2022 Fiscal Year Annual Research Report
creating organizational consultation system that fosters inter-professional work:develop the leading practical skills of nursery teachers
Project/Area Number |
20K02530
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Research Institution | Seibi Gakuen College |
Principal Investigator |
遠藤 愛 星美学園短期大学, 幼児保育学科, 准教授 (80641745)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 巡回相談 / 保育現場 / 多職種連携 / 運用 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度は、前年度から実施している「外部専門家による巡回相談を導入している幼稚園・保育所の研修担当者を対象とした調査研究」の調査対象園を増やし、追加調査を実施した。調査では特に、保育現場が巡回相談を導入する際、①保育者と外部専門家の対話促進に向けた事前準備の仕方、②巡回相談後に保育者が新たに保育実践を再構築する上での工夫と課題点の2点に焦点化し、分析を実施した。分析の結果、多くの園では巡回相談の事前準備として担任との打ち合わせを実施し、職員間での情報共有を行い、巡回相談で協議すべきポイントを明確にしていることがわかった。一方で,児童の見立てについて積極的に保育者側が提示している園が少ないこと、保育者が検討対象の子どもの困難場面を共有できていないと感じるとき,外部専門家との間に齟齬が生じやすいことが明らかとなった。これらの研究成果は、発達障害支援システム学研究や星美学園短期大学研究論叢に研究投稿を済ませている。さらに、これらの調査結果を踏まえて、公立幼稚園1園を対象として、巡回相談の運用方法に関する介入を実施した実践研究を実施し、現在これらの成果を執筆中である。 3年間の研究成果として、保育現場側が巡回相談を運用するにあたり、検討対象となる児童の示す行動や様子について、外部専門家との文脈共有を重視していること、外部専門家の「個別支援」にまつわる助言は全体保育の運営と拮抗するととらえやすいことが明らかとなった。これらの実態を踏まえ、公立幼稚園にて巡回相談を運営する園の管理者に対し、巡回相談の運用に関する介入を行う実践研究を実施した。介入として、巡回相談後に園内協議の機会を設定し、管理者が巡回相談後の保育の再構築を行う視点を変えることで、担任保育者の支援計画の実行度を安定させることに成功した。
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Research Products
(4 results)