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2023 Fiscal Year Annual Research Report

小学生は授業スタンダードをどのようにとらえているか

Research Project

Project/Area Number 20K02536
Research InstitutionKobe University

Principal Investigator

赤木 和重  神戸大学, 人間発達環境学研究科, 教授 (70402675)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 下木 なつみ  神戸大学, 附属学校部, 特別支援学校教諭 (60901361)
Project Period (FY) 2020-04-01 – 2024-03-31
Keywords授業スタンダード / 小学生 / インクルーシブ教育
Outline of Annual Research Achievements

最終年度は,大きくは2つの成果を提出した。1つは,これまでの研究蓄積をもとに,授業スタンダードとインクルーシブ教育の関係について検討を行う論文を執筆した。包摂を意図して実施される授業スタンダードが,結果として,そのスタンダードを守ることができない子ども,とくに,発達障害の子どもたちなどには,逆に排除されうる結果になることを,自身のデータをもとに示唆した(「SNEジャーナル」所収)。また,このことは,「規範と排除の相乗的相互作用プロセス」として機能することを指摘した。同時に,授業スタンダードに準拠しないかたちで,通常学におけるインクルーシブ教育をどのように進展させるのかについて,学級規範の「脱臼」という概念を用いながら論じた。具体的には,授業スタンダードに代表される学級規範に依拠しながらも,その学級規範で遊ぶ―例えば,授業スタンダードを校長が来たときにだけ遵守するゲームとする―ことで,既存の学級規範のなかで適応しつつ,内在的に解体させるような取り組みを重視した(「教育目標・評価学会紀要」所収)。
もう1つは,特別支援学校高等部における作業学習における「スタンダード」とは異なる形の実践を報告した。作業学習,なかでも陶芸では,「同じ形」をつくることが求められる。しかし,本実践報告では,同じものをつくることではなく,それぞれが自分たちの表現を大事にしながら陶芸に取り組み,その意味について議論を行った(「神戸大学大学院人間発達環境学研究科紀要」所収」)。
研究期間全体としては,小学生における授業スタンダードの認識を明らかにすることに加えて,教師を対象とした授業スタンダードの認識についても明らかにすることができた。

  • Research Products

    (8 results)

All 2024 2023

All Journal Article (5 results) (of which Peer Reviewed: 3 results) Presentation (3 results)

  • [Journal Article] 協調運動の困難な知的障害児の全身運動における介入効果について ―特別支援学校中学部生徒のサーキットトレーニングを通した協調運動の変化に着目して―2024

    • Author(s)
      石井 正幸, 赤木 和重
    • Journal Title

      特殊教育学研究

      Volume: 61 Pages: 213-224

    • DOI

      10.6033/tokkyou.22P045

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] 特別支援学校高等部における3年間の陶工実践:教師主体から生徒主体への授業づくり2024

    • Author(s)
      下木 なつみ、江上 弘晃、赤木 和重
    • Journal Title

      神戸大学大学院人間発達環境学研究科研究紀要

      Volume: 17 Pages: 13~24

    • DOI

      10.24546/0100487731

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] 公立イエナプラン教育校の設立過程に見るインクルーシブ教育の可能性 : 福山市立常石ともに学園設立をめぐる議会・教育委員会の議事録・会議録の分析から2024

    • Author(s)
      石谷 宏行、長尾 悠里、赤木 和重
    • Journal Title

      神戸大学大学院人間発達環境学研究科研究紀要

      Volume: 17 Pages: 25~38

    • DOI

      10.24546/0100487732

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] インクルーシブ教育における「通常学級の改革」の課題と展望:規範の弛緩および多様性を前提とした授業づくり2023

    • Author(s)
      赤木和重
    • Journal Title

      SNEジャーナル

      Volume: 29 Pages: 59-74

  • [Journal Article] 学級規範の「脱臼」としてのインクルーシブ教育:規範に拠る/規範で遊ぶ2023

    • Author(s)
      赤木和重
    • Journal Title

      教育目標・評価学会紀要

      Volume: 33 Pages: 33-40

  • [Presentation] 今、日本の特別支援教育で何が起こっているのか?(Ⅲ):イタリアの「フル・インクルーシブ教育」の現状を通して見えてくること2024

    • Author(s)
      赤木和重
    • Organizer
      日本発達心理学会第35回大会
  • [Presentation] 特別支援学校高等部における3年間の陶工実践:教師主体から生徒主体に変容した授業づくり2023

    • Author(s)
      下木なつみ , 江上弘晃 , 赤木和重
    • Organizer
      日本特別ニーズ教育学会第29回研究大会
  • [Presentation] インクルーシブ教育を進めるための通常学級の改革:授業実践と子どもの発達の視点から2023

    • Author(s)
      赤木和重
    • Organizer
      日本特別ニーズ教育学会第29回研究大会

URL: 

Published: 2024-12-25  

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