2021 Fiscal Year Research-status Report
Practice and Transmission of Folk Performing Arts in School: Cultural Transmission as Contact Experience
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20K02562
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Research Institution | Okinawa Prefectural University of Arts |
Principal Investigator |
呉屋 淳子 沖縄県立芸術大学, 音楽学部, 准教授 (10634199)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 接触体験 / 学校芸能 / 民俗芸能 / レジリエンス / ソーシャル・ディスタンス / 文化継承 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度も新型コロナ感染症の拡大に伴い、現地への渡航が原則禁止され、現地調査の実施が予定通りに行うことができなかった。しかし、オンラインによる聞き取り調査に切り替えるなど、調査方法を工夫し、現地の協力者を通じた更新情報も精査し、学会報告や論文などいくつかの形で研究成果を出すことができた。 コロナ禍における民俗芸能の取り組みを通じて、より現代的な文脈における民俗芸能の継承やそのあり方を動態的に捉えることができた。特に、地域の芸能が、どのように継承が図られていくべきなのか、コモンズ論の枠組みを民俗芸能に援用しながら、学会発表や論文等で発表することができた。 また、旧来の学術的手法による、閉じられた一方向的な記録、保存の営みを超える研究のあり方や調査の中で得られたものを、地域住民へ還元すると同時に、その物語に「世代を超えた」より多くの人たちを巻き込んでいくのか、その動態をオンライン学会で発表し、議論を深めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2年目は、新型コロナウイルス感染症の影響だけでなく、調査対象の小学校及び集落が、2021年2月と2022年3月の大地震の被害を受けたことによる影響もあったが、2021年7月は、坂元神楽保存会による夏祭りが2年ぶりに開催されるなど、「坂元子ども神楽」以外の活動についての調査を現地で実施することができた。中浜神楽保存会の衣装やお面等の制作も順調に進んでおり、製作者へのインタビューも実施することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
3年目は、3年間のまとめとして「写真展」を企画している。「坂元子ども神楽」を舞う児童や指導者だけでなく、教育活動に間接的に関わる教職員や教育委員会、また地域住民の方達と写真展を通じて、対話形式の形で、彼らの「声」を収集できればと考えている。 今年度も新型コロナウイルス感染症の影響を受ける可能性も高いが、研究協力者である教職員、神楽保存会、教育委員会と連携しながら、研究成果の報告として写真展の開催向けて準備を進めていく予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症による緊急事態宣言が長期化したため、現地への調査が計画の半分しか実施できなったため。
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Research Products
(2 results)