2022 Fiscal Year Research-status Report
Occupational socialization and training of school nurses
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20K02566
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Research Institution | Saniku Gakuin College |
Principal Investigator |
篠原 清夫 三育学院大学, 看護学部, 教授 (10647580)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 養護教諭 / 職業的社会化 / ライフコース / ジェンダー |
Outline of Annual Research Achievements |
1年目は養護教諭の職業的社会化に関する先行調査研究について、役割期待・職務、力量形成、参加的社会化としての研修、予期的社会化としての養成ルート、社会調査方法としてのサンプリング・調査方法・回収率に焦点化し分析と考察を行い、今後の研究方向性について検討した。 2年目は養護教諭の地位と役割の変遷と特徴を検討した。養護教諭は医療系職種であったのが医療だけでない職務を果たす教育系職種になったこと、厚生省と文部省の駆け引きにより複雑な養成制度の並立が続いていること、医療系より教育系ルートの養護教諭が多くなっていることを明らかにした。また養護教諭の職務は「手段的役割(身体的健康への対処)」中心から「手段的役割+表出的役割(精神的健康への対処)」へ、新型コロナ禍では「手段的役割+表出的役割の増加」という役割拡大が生じていることを分析した。 3年目は一般教師よりなじみの薄い養護教諭が人々からどのような「まなざし」を向けられているのかについてマンガを素材に分析を行った。2015年以降の作品を分析し、男性養護教諭は45%の作品で扱われ現実と大きく異なっていること、ジェンダーの観点から男性養護教諭が違和感を持たれる作品もあるが職務能力により周りに受容されていくこと、養護教諭と生徒・教師との恋愛感情は75%の作品で描かれていること、女性養護教諭に対するステレオタイプがある一方、セクシュアリティの多様性と許容されている社会状況が描き出されていることが明らかになった。 以上3年間の知見を全国小・中学校の養護教諭対象の調査を実施する際の項目作成に活かすとともに、約20年前の調査と同じ年齢集団のコーホートを用いて分析を行い、社会背景を含めたライフコースの視点から職業的社会化について明らかにしていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究はこれまで少なかった教師の職業的社会化研究の中でも、さらに稀有な養護教諭の職業的社会化について全国データを用いた実証的研究を約20年ぶりに行うところにあった。しかし調査を予定していた令和2(2020)年度からの新型コロナウイルス感染症対策のため養護教諭には新たな役割負担が生じたことを考慮する必要が生じ、研究計画を再度変更し調査を延期することにしたため研究に遅れが生じる結果となった。
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Strategy for Future Research Activity |
上記の理由により期間延長承認申請をし、令和5(2023)年度に研究倫理審査を受け全国小・中学校の養護教諭を対象とする郵送調査を実施する計画である。その際、平成12(2000)年に実施された調査との比較のための職業的社会化に関わる内容のみならず、現在の養護教諭の状況について明らかにするため、3年間の知見を活かした調査項目を追加し調査を行う予定である。
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Causes of Carryover |
本研究は養護教諭の職業的社会化をライフコースの視点から明らかにすることを目的とした研究であり、平成12(2000)年に実施された全国調査結果と比較する必要がある。しかし令和2(2020)年度からの新型コロナウイルス感染症の影響で計画変更の必要が生じ、令和5(2023)年度に調査を実施することに計画変更をした。したがって調査票・依頼状・封筒印刷費、郵送費、データ入力費、調査票発送のための研究補助の人件費等の研究経費を令和5(2023)年度に使用する計画である。
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Research Products
(3 results)