2021 Fiscal Year Research-status Report
外国にルーツをもつ子どもに対する「発達障害」カテゴリ適用過程の臨床社会学的研究
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20K02575
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Research Institution | Nagoya University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
竹内 慶至 名古屋外国語大学, 現代国際学部, 准教授 (80599390)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
末次 有加 大阪総合保育大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (40784046)
金南 咲季 椙山女学園大学, 人間関係学部, 講師 (80824979)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 外国にルーツをもつ子ども / 発達障害 / 多文化共生 / 社会的排除 / 医療化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、外国にルーツをもつ子どもに対して「発達障害」カテゴリが適用される過程を解明し、「発達障害」カテゴリが適用された子どもは、その後どのような処遇を受けるのか、 について明らかにするものである。 2021年度は、2022年度に実施予定の、普通学校での調査票調査「外国籍および外国につながる児童生徒に対する教育支援に関する調査」(予定)のための各種資料の探索、先行研究の検討、調査項目の選定および調査票の作成を行った。毎月1回程度の研究会を継続的に実施し、研究チームで調査項目の詳細について検討を行った。その結果、2022年度実施予定の調査票調査で使用する調査票はほぼ完成した。また、学校調査の実査を行う地域の比較検討を行い、実査予定地を決定した。他方、参与観察を中心とするフィールドワークについては、COVID-19の影響により、引き続き見合さざるを得なかった。ただし、特別支援学校の実践見学については実施することができた。特別支援学校に関しては、「養護学校」から「特別支援学校」へと名称変更がなされた現在でも、いわゆる「特殊教育」の名残が大きいことがわかった。特殊教育から特別支援教育に変化したことで普通学校や普通学級の状況も変化し、その影響が特別支援学校における教育実践に影響を与えていることがうかがえた。また、特別支援学校という名称に統一されたことで、個々の学校の「違い」が見えにくくなった可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
COVID-19の影響により、引き続き、参与観察を中心とするフィールドワークは実施できなかった。他方で、学校での調査票調査については、準備時間を十分とることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度は学校調査を実施する。また、下半期には参与観察等フィールドワークの実施を目指す。
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Causes of Carryover |
研究チームによる会議はすべてオンラインで実施したため旅費が減ったことによる。
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