2022 Fiscal Year Research-status Report
Empirical study on Senior International Officers and organizational collaboration in the management of university internationalization
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20K02601
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
米澤 由香子 東北大学, 高度教養教育・学生支援機構, 准教授 (60597764)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 万知 京都大学, 高等教育研究開発推進センター(令和4年9月30日まで), 准教授 (10534901)
太田 浩 一橋大学, 森有礼高等教育国際流動化機構, 教授 (70345461)
堀江 未来 立命館大学, 国際教育推進機構, 教授 (70377761)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 大学国際化 / 国際化マネジメント / 国際担当上級管理職 / 高等教育ガバナンス / 国際教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
日本の大学国際化を推進する組織の運営と、リーダーシップの現状および課題を国際的視点から実証的に検証・考察することを目的とする本研究において、2022年度は研究チームでの研究方向性を引き続き確認するとともに、質問票調査の計画・準備・実施、および海外関連学会での聞き取り調査を中心におこなった。 米国で2000年代より実施されているSIOs調査に基づき、2019年度におこなわれた日本のSIOs調査の継続・発展版として、2022年度には日本で2回目となる日本版SIOs調査を企画し実施した。対象となる国内大学の絞り込み、調査票の作成、調査の実施などのプロセスを丁寧におこない、結果としてインターネットを通じた調査において54%の回収率を得ることができた。その成果は来年度以降、関連の学会での発表、論文、国際研究会の形にまとめる予定とする。 また、2023年2月19-22日に開催されたAIEA (Association of International Education Administrators)年次大会への研究チーム員の参加を通じて、米国を中心とする北米のSIOの、コロナ禍を経たプロファイルや、大学国際化マネジメントに関する財政動向や国際教育に関する戦略の変化について、関係者から詳しいヒアリングをおこなうことができた。そして、このアメリカを中心とする北米の大学での、ポストコロナに向けた国際担当上級管理職の職務変化や国際戦略の方向性の変化を来年度以降のテーマとして、日本の大学国際化マネジメントの今後について、日米や近隣のASEAN諸国との比較をするよう研究の方向づけを確認することができた。 さらに、研究分担者が仙台に集まり、またはオンラインで集会し、研究会を実施した。これまでの調査報告書の内容を総括し、翌年度以降の学会発表や論文発表、国際研究会の開催について趣旨の方向性や構成などを協議することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画では、2020年度に文献調査および国内外のSIOsを対象としたインタビュー調査を実施し2021年度にその成果を学会発表や論文で公表、そして2022年度には日本のSIOsを対象とする質問票調査を実施する予定であった。 このうち、文献調査は予定通り継続実施し、2021年度および2022年度の学会発表に組み込むことができた。加えて、2019年度SIOs調査報告書に基づいた日本のSIOsに関する統計分析により発信した論文も含み、2022年度は2回の研究会での発表をおこなうことができた。そして2022年度には大規模な調査となる日本版SIOs調査(オンライン質問票形式)を予定通り計画実施することができた。 一方、海外のSIOsを対象としたインタビュー調査は、以前として出張制限があったこと、円安や燃油高騰などにより旅費が高額化していることもあり未実施である。来年度以降に持ち越すこととする。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画は海外SIOsインタビュー調査の未実施についてオンラインを主体とした実施方法に切り替えることを研究会で協議し決定したため、来年度その計画を進める。 2023年度前半には、2022年度に実施した日本版SIOs質問票調査の調査報告をまとめ、関連の学会での発表や論文の形で発信するよう計画する。
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた主な理由は、実施した質問票調査の成果報告書および学会発表や論文等での学術的発信のために必要な支出があるためである。2022年度に実施した日本版SIOs調査の調査報告をまとめ、それをもとに2023年度に学会発表をおこなうための旅費を中心に使用する計画である。
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Research Products
(9 results)