2021 Fiscal Year Research-status Report
保育における音楽を伴った身体表現活動の活用モデルの開発
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20K02626
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Research Institution | Hyogo University of Teacher Education |
Principal Investigator |
門脇 早聴子 兵庫教育大学, 学校教育研究科, 講師 (40747664)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷村 宏子 関西学院大学, 教育学部, 教授 (20331788)
城 佳世 九州女子大学, 人間科学部, 准教授 (40722731)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 身体表現活動 / 音楽と遊びの融合 / 音楽と運動の融合 / 楽器活動を伴う身体表現 / 身体表現活動の歴史的変遷 / 実態調査 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、身体表現活動の一つである楽器遊びについての論文発表、及び身体表現活動の歴史的変遷に関する研究について学会で口頭発表を行った。さらに身体表現に関するアンケートとその分析を行った。今年度の補助金は、主に上記の研究を遂行するための資料収集、ICT機器の購入費、共同研究者との打ち合わせ費用に当てた。 1.日本保育学会にてポスター発表を行った、保育における楽器遊びの手法と意義についてを論文にまとめ茨城大学教育学部紀要にて発表した。これは、身体表現活動の種類として「音楽と遊びの融合」にリトミック、わらべうた遊び等5種類、「音楽と運動の融合」にリズム運動、振り付け付きのダンス等5種類としていたが、楽器を伴った身体表現も含める必要があると結論付けたことにある。以前に行ったポスター発表内容の際に指摘があった部分や新しい知見を加え、楽器環境として場の設け方、楽器の選定、保育者の楽器の捉え方について考察したことで、楽器を使用した身体表現の可能性について意義を明らかにすることができた。 2.保育における身体表現活動の歴史的変遷に関する研究として意義と内容をまとめ、全国大学音楽教育学会にて口頭発表を行った。研究の目的は、明治期から戦後約10年までの保育における身体表現活動の変遷の中で、研究者たちがどのように繋がりお互いの思想に影響を及ぼしたのか、関連図を作成することにより身体表現の意義と内容を概観したものである。 3.身体表現の実態調査に関するアンケートは、幼稚園、保育所においては今回は関西エリアの留まったが、長期の保育実習を行った大学生を対象とした同内容のアンケートでは、客観的な視点で身体表現の実施内容やその有効性について確認することができた。ただ、アンケートの分析において当初予定していた方法での分析が難しかったため、再度設問を設定し直す必要があるとした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
上記で示した通り学会での口頭発表や、論文執筆、アンケート調査はできている。 しかし、2021年度は新型コロナウィルス感染防止の対策により、昨年に引き続き県外への移動や、園に部外者が入ることが困難な時期が長期に渡り生じた。そのため、当初計画していた時期に保育園での観察、及び調査が困難になったため研究計画全体がずれ込んでおり、可能な範囲での研究遂行となった。一方で、文献研究を行うことはできたため、その内容を学会にて口頭発表を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度は、実施したアンケート分析から再度内容を設定し関西、九州エリアを対象に実施し、内容の整理と考察を行う。 また、保育者が子どもの発達や興味、ねらいに応じた活動で使用できる音楽コンテンツの開発を行う。また、実際に保育者にコンテンツを試用してもらい、より使いやすく改善する予定である。 学会発表を1件、論文執筆を2件予定している。
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Causes of Carryover |
実地調査を行うにあたり交通費や謝礼金等を支出予定であったが、昨年度に引き続き遠方を含む園での実態調査が困難であったため、未使用額が生じた。 次年度は、音楽コンテンツの作成、実地調査、再度アンケート(紙媒体とURLによる方法を予定)のために物品費、交通費、謝金に使用する予定である。
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Research Products
(2 results)