2023 Fiscal Year Annual Research Report
保育における音楽を伴った身体表現活動の活用モデルの開発
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20K02626
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Research Institution | Hyogo University of Teacher Education |
Principal Investigator |
門脇 早聴子 兵庫教育大学, 学校教育研究科, 准教授 (40747664)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷村 宏子 関西学院大学, 教育学部, 教授 (20331788)
城 佳世 九州女子大学, 人間科学部, 准教授 (40722731)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 身体表現活動 / 自己の表現 / クリエイティブリズム / 実践動画の作成 / ねらいに基づいた活動 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、基本的なリズム表現から子ども自身の思いを表すクリエイティブな身体表現活動へ発展する段階を実地調査から見られた事例として示し、その意義について論文発表を行った。また、身体表現に関する全国規模のアンケート調査、及び分析を元に、活動例を動画で配信できるよう、幼児教育を学ぶ学生による実践動画の作成を行い、保育者マニュアルのコンテンツとしてまとめた。今年度の補助金は、主に上記の研究を遂行するための資料収集、実地調査、実践動画の作成、共同研究者との打ち合わせ費用に当てた。
1.幼年教育実践学会論文(査読あり)にて「クリエイティブリズムに至る子どもの表現力の変容」を発表した。幼児が自己を表現することは内面の形成において重要である。しかし筆者のアンケート調査では、保育者が身体表現によって子ども自身の思いや考えを表現するということをねらいとして活動しているという見解はほぼ見られなかった。そこで、基本的なリズム表現から子ども自身の思いを表すクリエイティブな身体表現活動へ発展する段階を事例から示し、活動の意義を示した。また実地調査から、園での「クリエイティブリズム」では、子どもが音楽に合わせて即興的に感情を表現したり、観察したことを自分なりに解釈しイメージを膨らまして身体で創造的に表現しようとしたりする姿が見られた。そのことから身体表現活動は様々な段階を行き来しながら高次化することで、子どもにとって有意義なものになるのであると明らかにした。
2.幼児教育を学ぶ学生による実践動画の作成では、「歩く」等の一つの動きを基礎的なものから発展的なものまで動きのバリエーション動画の作成を行なった。そこから、「自己表現力を育む」等のねらいに基づいた具体的な活動例を示し、身体表現のジャンルに捉われない持続的な活動のコンテンツとしてまとめた。なお、これらについては、今後著書として発表予定である。
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