2021 Fiscal Year Research-status Report
発達リスク予防・低減のための保育者研修及び幼児対象心理教育の開発
Project/Area Number |
20K02649
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
砂上 史子 千葉大学, 教育学部, 教授 (60333704)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福丸 由佳 白梅学園大学, 子ども学部, 教授 (10334567)
野坂 祐子 大阪大学, 人間科学研究科, 准教授 (20379324)
實川 慎子 植草学園大学, 発達教育学部, 准教授 (80619776)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 発達リスク / トラウマインフォームドケア / 保育者研修 / 心理教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、発達リスクの予防・低減のため「トラウマインフォームドケア(TIC)」等の心理教育に根差した保育実践の構想とその有効性の検証を目指し、保育者研修プログラムの開発・検証、幼児を対象にした情動知能向上のための心理教育の実施・検証を目的としている。 令和3年度は、「保育現場における『トラウマ』の影響が懸念される子どもに関わる対応、組織のあり方」に関するアンケート調査の質問紙項目の再検討を行い、質問項目を精査した。 また、これまでの本研究課題における取組に基づいて、保育専門誌『保育ナビ』(2021年8月号)において、「子どもと保護者が抱えるリスクへの対応--心理臨床的アプローチを保育に活かす」と題した特集記事を、監修・執筆した。その記事では、具体的事例をもとに座談会形式で解説を行い、トラウマインフォームドケアの観点からの子ども理解のあり方や、子どもの問題行動ばかりに注目せずにストレングス(強味)にも着目する等の対応について論じた。加えて「トラウマインフォームドケア」や「CAREプログラム」の視点を生かした園の実践例の紹介、心理臨床的アプローチの実践と支援者のための健やかな組織づくりに関する提言を行った。 さらに、千葉こどもの教育医療研究会(千葉大学子どものこころの発達教育研究センター主催)において「子どもの支援のためのトラウマインフォームドケア~子どもの支援者の安全を高めるために~」(野坂祐子)と題して発表を行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
令和3年度は、新型コロナウイルス感染症対策に関わる保育現場の状況を踏まえ、質問紙調査の実施計画を変更する必要が生じたため。
|
Strategy for Future Research Activity |
質問紙調査の実施可能な状況が整ってきていること、Zoom等を用いた保育者対象の研修が実施可能であること等から、研究計画の遅れを取り戻すことが可能となる見通しである。
|
Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた理由は、新型コロナウイルス感染症による保育現場の状況を踏まえ、質問紙調査の実施計画に変更が生じたこと等により、研究費の執行計画に変更が生じたためである。 次年度には、質問紙調査の実施の目途が立ったことから、次年度の助成金と合わせて計画的に使用される見通しである。
|
Research Products
(11 results)