2023 Fiscal Year Annual Research Report
Extraction and sharing of "tacit knowledge" know-how in support for visually impaired children
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20K02661
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Research Institution | Osaka Institute of Technology |
Principal Investigator |
赤井 愛 大阪工業大学, ロボティクス&デザイン工学部, 准教授 (90578832)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三科 聡子 宮城教育大学, 教育学部, 准教授 (20804082)
若林 尚樹 札幌市立大学, デザイン学部, 教授 (40254586)
政倉 祐子 愛知淑徳大学, 創造表現学部, 准教授 (60468915)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 視覚障害 / 乳幼児 / 保護者支援 / 療育 / ワークショップ |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度である2023年度は、これまでCOVID-19感染対策の観点から見送ってきた対面での『おしゃべり知ワークショップ』を実施した(2023年11月)。「京都ライトハウスあいあい教室」の協力を得て、視覚障害乳幼児の保護者7名を対象に、オンライン時と同様「きっかけカード」「落書きグラフィック」を用いて進めた。オンラインでの対話に比べ参加者の発話量の差が大きく、一方で抽出されたノウハウ数は少ない傾向にあり、開始時のアイスブレイク等の重要性が示唆された。 また、抽出されたノウハウを共有する手段として、各ノウハウを「知る/わかる/できる」の3ステップに分け、生活動作ごとに検索可能としたデータベース試作を基に、療育者2名及び保護者7名に対しヒアリング調査を実施した。療育のノウハウには動きを伴うもの、時間をかけて段階的に進めるものも多く見られることから、データベース内において動画や漫画を活用し理解を容易にするなど、改善に向け課題を抽出した。 本研究全体を通し(1)療育者・保護者の多様なノウハウの抽出、可視化手法としてのワークショップ開発、(2)各児の状態に応じたノウハウ検索が可能なデータベース作成の2点を主たる目標としてきた。(1)については、対話の端緒となる「きっかけカード」を提示し、発話内容を記録担当者が描き「落書きグラフィック」として参加者と共有する、という手法を創出し、オンライン及び対面にて実施、主にオンラインでの発話内容や抽出されたノウハウの内容について分析を進めた。併せて、より多くの人が参加できるようSNSによる“おしゃべり知”オープンチャットを開設、ノウハウ抽出につながる対話構造についての検討及び検証を行った。また(2)についてはデータベース試作をもとに、療育者・保護者に対しヒアリング調査を実施し、視覚障害乳幼児の支援につなげるシステム創出に向けた課題を明らかにした。
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