2021 Fiscal Year Research-status Report
熊本地震で被災した子どものPTSD症状と発達障がい特性との関連についての研究
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20K02679
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
大平 洋明 宮崎大学, 医学部, 助教 (10806269)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 熊本地震 / 発達障がい / PTSD |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、熊本地震で被災した児童生徒のPTSD症状と心的外傷後成長の現状、それぞれに対する自閉スペクトラム症の特性の影響の有無と程度を明らかにすることを目的としている。そのため児童生徒には、子ども版災害後ストレス尺度(Post Traumatic Symptoms Scale 15:PTSSC15)、日本語版子ども用外傷後成長評価尺度改訂版(Japanese translated version of the revised Posttraumatic Growth Inventory for Children: PTGI-C-R)の2つの自記式評価尺度を、保護者に対しては改訂版出来事インパクト尺度(The Impact of Event Scale-Revised: IES-R)、SRS-2対人応答性尺度(Social Responsiveness Scale, Second Edition: SRS-2)、生活調査票の記入をお願いする予定であった。 昨年度には必要な倫理申請を済ませ、現地教育委員会への協力依頼を行っていた。購入が必要な心理検査用紙等についても購入を済ませている。しかし新型コロナウイルス感染症拡大における県外移動の制限などから、現地との綿密な連携が難しい。現地の状況に合わせて、被災者の方々の負担をできるだけ避けながらの研究を計画しているため、現在も研究の詳細についての打ち合わせや修正を行っている段階である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
熊本地震での被災者への質問紙調査であるため、被災者への負担軽減については最大限に配慮した研究計画が必要である。そのため、現地の教育委員会や小中学校との連携が必要であるが、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う県外への移動自粛が続いている状況であったため、スムーズな連携が現在も困難であり、遅れが生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は現地教育委員会との連携を進め、現地で既に行っている調査についても参照させていただきながら、当研究の修正を行いたいと考えている。対象者の負担に対しては最大限の配慮を行う必要があるため、現地の教育委員会や小中学校のご意見もうかがいながら、研究内容についても適宜修正する方針である。
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Causes of Carryover |
本年度は新型コロナ感染症拡大のために県外移動が難しく、研究の進捗も遅れているため、次年度使用額が発生した。次年度には質問紙調査を実施できるよう準備中であり、必要な物品購入などで使用する予定である。
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