2020 Fiscal Year Research-status Report
Examination for construction of ICT healthcare system for childcare facilities
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20K02682
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Research Institution | Tokyo Kasei University |
Principal Investigator |
細井 香 東京家政大学, 子ども学部, 准教授 (90383405)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 保育 / ICT化 / 健康情報 |
Outline of Annual Research Achievements |
保育現場では、体温や健康状態等の様々な健康情報が日々発生しているが、多くの保育園はその記録を母親や職員による手書きでの作成・管理に委ねている。また紙媒体での記録管理体制は、職員の作業負担が大きい割に活用されにくいという課題がある。 本研究では,ICTシステムを活用し,保育現場で発生する保育士と園児の健康情報データ(体温、咳、鼻水、便など)を記録・可視化することで、職員・園児の身体状態を把握できる仕組みを提案することを目的としている。 検温データの取得、分析の効率化のため、検温にはデータを無線で送信可能な機器を用いるため、いわゆるスマート体温計を用いる。 1年目は、体温計の選定と、既存のシステムを活用している保育園での聞き取り調査を予定していた。聞き取り調査では、実際、使用している連絡帳の書式を調査し、家庭と保育園での健康状態を記録や、記録方法、保育所で計測している体温ならびに健康観察を通して得られた健康情報の保管方法、活用方法などを聞き取りし、ICT化を導入している園との作業負担、記録の活用方法との差異を検討する予定であったが、新型コロナウィルス感染症の影響で、現場での調査ができなかったため、2年目に実施する予定である。現在、情報科学の専門家と意見交換し、システム開発について検討している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
1年目は、現存のシステム(キッズリー、チャイリーフ)での利便性ならびに改善点を検討するため、実際にこれらシステムを利用している保育園に視察・検証を行う予定であった、新型コロナウィルス感染症が流行し、実際にシステムを使っている現場での聞き取り調査ならびに検証ができなかったため、実際の園での検証は2年目とする。 システム設計について開発に必要な情報を収集するため、先行研究調査を実施。また情報科学の専門家との意見交換を開始。これまで得られた健康情報データを分析し、新たな開発版での健康情報データを記録・可視化(グラフ化・成長曲線等)するシステム構築について検討を重ねている。また同時に、体温計の選定を開始した。
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Strategy for Future Research Activity |
2年目は、保育現場での聞き取り調査ならびに保護者、小児科医の意見も収集し、現場の利便性、必要性について調査する、ならびにスマート体温計を決定し、システム開発のデモ版を作成し、3年目の検証の準備を整える。
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Causes of Carryover |
新型コロナウィルス感染症の影響で、保育現場での聞き取り調査ができなかったため、当初予定していた謝金や人件費、旅費等の支出がなかった。またシステム開発に遅れが出ており、物品費等の支出もなかった。これらは2年目で調査費、開発費に使用したい。
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