2020 Fiscal Year Research-status Report
幼児教育・保育のICT化のための養成、研修モデルの構築
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20K02686
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Research Institution | Tokoha University |
Principal Investigator |
高 向山 常葉大学, 健康プロデュース学部, 准教授 (60410495)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山際 勇一郎 東京都立大学, 人文科学研究科, 教授 (00230342)
梅崎 高行 甲南女子大学, 人間科学部, 准教授 (00350439)
若尾 良徳 日本体育大学, 児童スポーツ教育学部, 教授 (70364908)
小湊 真衣 帝京科学大学, 教育人間科学部, 講師 (60742731)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 保育のICT / 全国調査 / ICT情報化の格差 |
Outline of Annual Research Achievements |
年度当初から7月にかけて、研究倫理審査を経て、北海道地方・東北地方・関東地方・東海北陸地方・近畿地方・中国四国地方・九州沖縄地方の7地方において、無作為により大都市、中都市(地方県庁所在地)、中都市と小都市から3,000か園の調査サンプリングを抽出した。なお、中都市と小都市のサンプリングの際には、総務省家計調査【別表1地方、都市階級、層別市町村一覧】を使用した。サンプリングした調査対象園には、8月に発送作業を行い、12月末日までに返送を依頼した。1,426ヵ園(所)から回答が得られ、回収率は約47%であった。 質問項目は(1)調査対象園(所)の種別、(2) 調査対象園(所)の所在地域、(3) 調査対象園(所)の運営主体、(4) 調査対象園(所)の定員規模、(5)回答者の性別、(6)回答者の年代、(7) 回答者の役職、(8)PC等の情報機器を含めたICTシステムの導入有無、(9)導入したソフトやアプリ(複数回答可)、(10) 導入したソフトやアプリのうち役に立つもの(複数回答可)、(11)保育のICTが未導入である理由(複数回答可)、(12)保護者とのコミュニケーションの手法と(13)新型コロナの影響により保育にICTを用いることに関する考え方が変化の有無が含まれた。 全体的に保育のICTについて導入済みが72.8%で、未導入が26.6%であり、何らかの形で情報機器を導入している園が7割に上ることが分かった。しかし、保育のICTが未導入である理由について、導入に際して十分な知識や研修がないという理由が43.7%で、導入の初期費用が41.3%で、導入後の運営費用が37.4%で、知識研修不足および費用面が未導入の理由として挙げられている(複数回答可)。技術面と費用面からICT化に格差が生じている可能性が浮き彫りとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
以前より、準備を進めていたこともあり、質問紙調査であるため、新型コロナによる影響がほとんどなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
今回得た記述内容を分析して、学生や現場職員に対して保育のICTの利用についてどのような技術的なサポートが必要なのかを明確にするとともに、対面が許す状況かならば、授業や研究にて試行的に実践する予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナの行動自粛により、学会発表や研究打ち合わせなどの出張が縮小されたため。
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