2022 Fiscal Year Research-status Report
幼児教育・保育のICT化のための養成、研修モデルの構築
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20K02686
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Research Institution | Tokoha University |
Principal Investigator |
高 向山 常葉大学, 健康プロデュース学部, 教授 (60410495)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山際 勇一郎 東京都立大学, 人文科学研究科, 教授 (00230342)
梅崎 高行 甲南女子大学, 人間科学部, 教授 (00350439)
若尾 良徳 日本体育大学, 児童スポーツ教育学部, 教授 (70364908)
小湊 真衣 帝京科学大学, 教育人間科学部, 講師 (60742731)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 保育のICT化 / 全国意識追跡調査 / インタビュー調査 |
Outline of Annual Research Achievements |
1、過年度に実施した全国調査から園の個人情報について回答を得た174ヵ園に対して,同一内容による追跡調査を行い、結果を分析した。115ヵ園より回答を得て,回答率は約66%であった。115ヵ園のうち、新型コロナの影響により保育にICTを用いることについて考え方に変化が生じたと回答したのは78ヵ園で67.8%を占めた。また、保育のICTが未導入の33ヵ園のうち、考え方に変化が生じたと回答したのが17ヵ園で51.5%であった。つまり、保育におけるICTに対する現場の考え方は、その導入の有無に関わらず、コロナ禍の経験により大きく変化したことが明らかとなった。さらに、115ヵ園の回答から、保育のICTにおける課題として、【コミュニケーションの双方向性】【費用面】【技術面】【保護者説明】等の課題が確認された。2、保育現場(北海道札幌市の企業主導型小規模保育所)におけるインタビューにより、保育士と保護者の方との間で使用されている連絡用LINEでのやりとりについていくつか問題が生じていた。1つ目は、ある保育士が、こどもが園のそりを壊してしまったことについて、保護者に対し、破損したそりの写真とともにLINEで報告した際の表現の仕方によっては保護者に不安を与える可能性が報告された。2つ目は、退園後に保護者からクレーム系の問い合わせが来ていたのに、担当保育士がそれに気づくのが遅れて、そのまま朝の受け入れを行い、結果的に、未読無視をした形になってしまったケースが報告された。電子連絡帳には利便性が高い一方、保護者とのコミュニケーションにおいて課題が実際に生じている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
保育養成におけるICT教育について、学生を対象とした実践研究では必要なデータ数の確保に課題が生じていたため。
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Strategy for Future Research Activity |
現職保育者を対象とした研修モデルの構築に関しては、当初予定していた教員免許更新講習等の機会におけるデータの蓄積が不可能となったため、個々の現場にインタビューの実施や働きかけることにより対応を取る予定。
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Causes of Carryover |
学務により、学会発表や研究打ち合わせなどの出張が難しくなったため。
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