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2021 Fiscal Year Research-status Report

同僚性に困難を抱えやすい乳児保育担当者のキャリア形成とバーンアウト

Research Project

Project/Area Number 20K02695
Research InstitutionKobe Women's Junior College

Principal Investigator

永井 久美子  神戸女子短期大学, その他部局等, 准教授(移行) (20615108)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 香曽我部 琢  宮城教育大学, 教育学部, 准教授 (00398497)
渡辺 俊太郎  大阪総合保育大学, 公私立大学の部局等, 教授 (80434877)
Project Period (FY) 2020-04-01 – 2023-03-31
Keywords保育士間 / 連携・協働 / 乳児保育 / コミュニケーション / 園長 / 乳児保育担当者 / 専門性
Outline of Annual Research Achievements

「保育士間の連携・協働に関する研究動向―乳児保育における保育士間のコミュニケーションに焦点をあてて―」
本研究では、「①複数担任間の連携・協働 ②保育士間に求められるコミュニケーション ③組織文化の構築 ④対等で尊重し合う関係の構築」の現状と課題について研究動向を分析したところ、13件の学術論文を抽出し、4つの観点で分析を行い、以下のような結果を得た。①については、柔軟性のある職員関係の構築が大切であり、効果的な対話の必要性が明らかになった。②については、保育士間で対話しながら繰り返し子ども理解を重ねていくことが、課題の解消に繋がることが示唆された。③については、お互いがエンパワーしていく関係によって成長し、「同僚性」を発揮したチーム保育を行うことの意義が指摘された。④については、共感的な応答が、保育士自身が支えられている実感に繋がっている点が非常に重視されていた。
「乳児クラスを担当する保育士の保育行為スタイル―ELANによる保育行為の分析―」
本研究では乳児保育担当者の保育行為スタイルの実相について明示しようと考えた。研究対象者は、A保育園に勤務して11年の保育者B(経験年数11年)とした。360度カメラを用いて、遊びの場面を定点でサンプリングした。ELANによるマルチモーダル分析の結果、切片化したデータを24の小分類にラベル化、さらにラベルをまとめて8つの中分類サブカテゴリー、4つの大分類カテゴリーに集約した。分析結果には、乳児保育の特性が顕著にあらわれていると言える。例えば、「援助的保育行為」が多くなっている。また、園の環境の影響もあり、「移動的保育行為」が見られる。さらに、園の特性として、見守りを大切にしていることもあり、「視覚的保育行為」が多かった。このように、乳児保育や園の特性を背景とした保育士の保育行為スタイルを示すことができた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

キャリア形成について明らかにするためには、乳児保育担当者の専門性や求められる資質を明確にしておく必要があるものの、十分に明確化されていないことが判明した。よって乳児保育担当者の専門性や求められる資質を明確にするための調査を行い、成果を論文投稿・学会発表という形で公表した。

Strategy for Future Research Activity

令和4年度は、令和2・3年度の知見をもとに、混合研究法で用いられるデュアル・ディスプレイを援用して、乳児保育の保育者の専門性のキャリア形成のプロセス・モデルの仮説を立てる。そして、このモデルを刺激素材として、熟達した保育者からインタビューを実施し、そのデータをSCATで分析し、モデルの精緻化を行う。

Causes of Carryover

2020年度は、コロナ禍により、研究計画を変更せざるを得ず、フィールドに出る事が叶わなかった。そのため、旅費の執行ができなかった。
2021年度は、保育場面の撮影の為、360°カメラ等、機器を揃える為に、2020年度の科研費を含め、使用する事ができた。
次年度使用額が生じた理由として、研究計画に一部変更が生じたこと、コロナ禍によって学会等がオンライン開催となったこと等が挙げられる。2022年度は調査・分析関係で交通費や人件費等に使用する計画である。

  • Research Products

    (3 results)

All 2022 2021

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results,  Open Access: 1 results) Presentation (1 results) Book (1 results)

  • [Journal Article] 保育士間の連携・協働に関する研究動向―乳児保育における保育士間のコミュニケーションに焦点をあてて―2022

    • Author(s)
      永井久美子
    • Journal Title

      大阪総合保育大学紀要

      Volume: 16 Pages: 69-78

    • Peer Reviewed / Open Access
  • [Presentation] 乳児クラスを担当する保育士の保育行為スタイルーELANによる保育行為の分析―2022

    • Author(s)
      永井久美子・香曽我部琢・渡辺俊太郎
    • Organizer
      日本保育学会 第75回大会
  • [Book] コンパス 子ども理解ーエピソードから考える理論と援助ー2021

    • Author(s)
      永井久美子
    • Total Pages
      144
    • Publisher
      株式会社 建帛社
    • ISBN
      978-4-7679-5132-4

URL: 

Published: 2022-12-28  

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