2021 Fiscal Year Research-status Report
Development of and verification a goal-oriented ryouiku program for infants with developmental disabilities
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20K02710
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
楠本 泰士 福島県立医科大学, 保健科学部, 准教授 (60710465)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
友利 幸之介 東京工科大学, 医療保健学部, 准教授 (90381681)
高橋 恵里 東北福祉大学, 健康科学部, 助教 (00538176)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 新版 STAI 状態-特性不安検査 / 子どもの強さと困難さアンケート / 目標設定 / MPOC / 特性不安 / 状態不安 / Shared decision making / 保護者 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和3年度は「発達支援の必要な児の保護者の状態不安の高低に関連する要因」として、運動や認知機能の発達に遅れがある乳幼児、学童児の保護者95名を対象に、新版 STAI 状態-特性不安検査、子どもの強さと困難さアンケート、The Measure of Processes of Care(MPOC)を実施し、保護者の状態不安に関連する要因を調査した。ロジスティック回帰分析(強制投入法)にて検討した。回帰分析の結果、判別的中率は64.6%で、特性不安、MPOCの子どもに関する情報提供、施設数が抽出され、オッズ比は1.244、0.552、0.566だった。保護者の現状の不安には、保護者の特性不安と子どもに関する情報提供、利用している医療療育の施設数が関連していた。オッズ比より、保護者の状態不安を下げるためには、保護者の特性不安を考慮しながら、利用施設数の調整や子どもに関する情報提供を意識していく必要性が示唆された。 次に、「小児リハビリテーションでの目標設定における共同意思決定(Shared decision making; SDM)の現状と目標設定の課題」として、外来患者、訪問リハビリ患者に対して現在行っている目標設定とSDMの状況を調査し、目標設定における課題をWebアンケートにて調査した。115名から回答を得て(PT93名、OT13名、ST9名)、経験年数5年以下の短期群(23名)、6年以上の長期群(92名)に分類した。経験年数の違いによって、SDMの実践状況に差はないが、乳幼児期から成人期にかけて機能障害や保護者の精神的な負担軽減に関する目標設定の割合に差がみられた。卒前卒後教育では、長期群の目標設定内容を参考に、療育者の視点を広げられるような教育の必要性が示唆された。また、知的障害特別支援学校生徒における体組成データの特徴についても発展させて継続調査おをこなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究は新型コロナウイルス感染拡大に伴う医療、療育現場の自粛と活動制限により、対象者募集の協力施設が減っており、全研究の進捗が遅延している。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度は「乳幼児期発達障害児における保護者のニーズや目標の特徴」として、施設に通園、通院、入所中の運動や認知機能の発達に遅れがある乳幼児の保護者30名を対象に、発達に遅れがある乳幼児の日常生活における目標設定をADOC-S を用いて3つの目標を抽出する。目標の達成状況をカナダ作業遂行測定(Canadian occupational performance measure;COPM)の満足度と遂行度(それぞれ1を全くできていない、10をとてもできる、満足しているとした10段階の評価)を用いて保護者に対して調査する。また、新版 STAI 状態-特性不安検査や子どもの強さと困難さアンケート(Strength and Difficulties Questionnaire:SDQ)を合わせて実施する。
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Causes of Carryover |
本研究は新型コロナウイルス感染拡大に伴う、医療現場の活動自粛と活動制限により、対象者募集の協力施設が減っており、全研究の進捗が遅延している。そのため、備品の購入や対象者謝礼の使用が予定通りに実施されなかったため、次年度使用額が生じた。次年度以降は、協力施設数を増やし、継続して本研究が実施できるようにする予定である。未使用額と次年度使用額は、備品購入と対象者謝礼に予算を使用するとともに、論文執筆費用として、使用していく予定である。
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Research Products
(2 results)