2023 Fiscal Year Annual Research Report
Development of and verification a goal-oriented ryouiku program for infants with developmental disabilities
Project/Area Number |
20K02710
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
楠本 泰士 福島県立医科大学, 保健科学部, 准教授 (60710465)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
友利 幸之介 東京工科大学, 医療保健学部, 教授 (90381681)
高橋 恵里 東北福祉大学, 健康科学部, 助教 (00538176)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 児童発達支援事業所 / 主訴 / 言語発達 / 保育、就学相談 / 多動、不注意 / 視機能 / 運動発達 / ゲーム技術 |
Outline of Annual Research Achievements |
「公立の児童発達支援事業所における初診時主訴の特徴と専門職に求められる知識―10年間の後方視的全例調査―」として、某公立の発達支援事業所にて、1241件の初診面談時の主訴を質的記述的分析方法にて分析した。言語発達(43.9%)、保育、就学相談(15.4%)、多動、不注意(13.9%)、行為の問題(13.4%)、運動発達(8.5%)、視機能(0.2%) など計13のカテゴリーにまとめられた。回帰分析とオッズ比より、専門職は、診断名の無い児には「発達全般」に関する内容を考慮しながら、情報提供を意識していく必要性が示唆された。 「定型発達児におけるゲームアプリ施行中の眼球運動」として、定型発達児89名を幼児、低学年、中学年以上の3群に分けて調査した。追視に左右差等があった児は、幼児14名 (34.1%)、低学年1名(4.8%)、中学年以上3名 (11.1%)と幼児で多かった。ゲームアプリの失敗回数、視線軌跡長の平均値は、3群間で差がなかった。 これまでの調査を通じて明らかになった内容を、「神経発達症リハビリテーション 発達の気になる子どもへのアプローチ」として、視覚機能や足、股関節のチェックポイントに焦点を当て、発達段階別に運動や協調動作、認知機能への介入法を書籍にまとめた。 視覚関連の症状がある児童3名(7~10歳)に対し、アイトラッカーを用いたゲーム技術を活用した介入をABAデザインで実施した。介入期には眼球運動を促すデジリハゲームを1回10分、週に2~3回実施し、ベースラインを1~2週、介入期間を8週、経過観察期間を4週とした。学童期用視覚関連症状チェックリストの総得点は平均58.6点から37.6点に低下した。また、介入後の読み書き関連の視活動と注視関連の症状が改善し、大幅にTrail making testが改善した児を確認した。
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