2020 Fiscal Year Research-status Report
プログラミング的思考を育成するSTEM教育を担う初等教員養成カリキュラム開発
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20K02745
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Research Institution | Kanto Gakuin University |
Principal Investigator |
小原 豊 関東学院大学, 教育学部, 教授 (20375455)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
礒田 正美 筑波大学, 人間系, 教授 (70212967)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | STEM教育 / プログラミング的思考 / 初等教員養成 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,プログラミング的思考をSTEM教育を通して育成する先導的な授業実践を質保証する上で,領域横断的な論理的思考と課題解決能力を着実に育成できる指導力をもった小学校教員を養成する相関カリキュラムを開発するものである。その初年度である令和2年度は,プログラミング的思考を育むSTEM教育の実質化スタートアップとして,既存シラバスの収集と範囲と配列の分析及び,初等教科教育法,教育工学等の授業者及び受講者へのヒアリング実施とその問題意識の分析を行った。 同時に,現行カリキュラム内容のコンピュテーショナル・シンキングの評価規準(Ozgen-Korkmaz,et al 2017)とMITメディアラボが開発した分析枠組み (Dasgupta, et al. 2016) の照合を通しての拡充可能性の事例検証を行った。準備段階で着手していたレゴマインドストームEVⅢを用いたコンピュテーショナル・シンキング育成を初等教員養成で行う予備的検討を踏まえつつ,STEM教材としてのトイドローン「Tello EDU (Ryze Technology)」及びAR演奏ソフト「KAGURA(しくみデザイン)」の2つを選定して,初等教科教育法及び教育工学への共通教材としての在り方をヒアリングを通して具体的に明らかにした。またそれらの教育実践をオンライン遂行する上での基本的問題点を遠隔協働システムにおける学習成果の互恵化の観点から整理しつつ,人間環境学会において論文発表を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナ禍において申請時である令和元年度には想定できない状況(海外におけるICMEやHPMなど国際学会の延期や中止)が生じており,成果発表は一部順延されているが,現在のところ,研究計画の大幅な変更の必要や研究遂行上の大きな修正課題は生じていない。理由は,オンライン環境を出来る限り活かしつつ当初の研究目的・研究実施計画に従って研究を遂行し,一定の研究成果を得て公開することができたからである。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き,研究実施計画に従って研究を進める。今のところ,研究計画の変更の必要や研究遂行上の大きな課題は生じていない。即ち,次年度はSTEM教材選定と組み込みによる相関カリキュラム実装の進行と小学校教員養成施策の国際比較検討,及び既存STEM教材の効果検証とその具体的修正点の明確化を図っていく。
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