2020 Fiscal Year Research-status Report
何もない離島の雨水生活体験という強烈な環境教育プログラムで挑む環境教育の限界
Project/Area Number |
20K02747
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Research Institution | Fukui University of Technology |
Principal Investigator |
笠井 利浩 福井工業大学, 環境情報学部, 教授 (60279396)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近藤 晶 福井工業大学, 環境情報学部, 講師 (70550606)
三寺 潤 福井工業大学, 環境情報学部, 教授 (80585711)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 環境教育 / 教育効果 / 雨水利用 / 評価 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度の主な研究内容は、①試験実施済の赤島での小中高生対象環境教育の内容見直し ②教育施設となる赤島島内の宿泊施設の環境整備 ③島民への協力依頼と理解 ④資料作成 で構成される。①については、これまでの水資源を中心としたプログラム内容から、水道サービスを始点とした社会のサービスや消費行動への展開によって現代社会がもつ根本的な問題の気付きと持続可能な社会の在り方について考える内容に改め、対象を大人に広げる事を進めてきた。また、次年度の実施に向けて対象となるプログラム受講者についても検討を行った。現時点では、常に同様の情報や環境下に置かれている同じ会社の社員数名を対象(候補2社)に実施する方向で準備を進めている。②については、台風被害による雨樋の修理やトイレの水洗化等を行い、飛躍的に環境が整った。③については、昨年移住された若手島民を中心に数名の協力体制が整った。また、④については、教材制作に欠かせない画像や動画の撮影が進み、特に一般的な街と異なる特殊な環境下での生活スタイルやその中から生まれてくる島民の心情が分かる動画コンテンツの撮影に成功した。また、環境教育の評価を行うため、プログラム体験前後で意識の変化(自由記述式)を細かく拾えるよう、アンケート調査の企画・実施とプログラムの改良を進めている。これまで行った事前・事後評価で得られた記述などからテキストマイニングなどを活用し、定性的な評価を進めている。その上で定量化を図るような調査票の企画、共分散構造分析などを活用した潜在的な意識構造の把握などを行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度予定していた、①試験実施済の赤島での小中高生対象環境教育の内容見直し ②教育施設となる赤島島内の宿泊施設の環境整備 ③島民への協力依頼と理解 ④資料作成 の4項目について研究活動を進めたが、フィールドワークが多い本研究においても新型コロナ感染拡大の影響を受け、長距離の移動を伴う現地赤島での活動や、対人を伴う活動(事前教育等)面で不十分な点が残る結果となった。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は昨年度の成果(新内容や教育用コンテンツ)を用いた環境教育の実践を行う予定である。また、実施対象者の選定も進めている。しかしながら、本研究の中心となる現地(赤島)での環境教育実施には遠距離の移動や、我々の訪問による島民への新型コロナ感染リスクから実施が難しくなる可能性が高い。本報告実施時点(2021/4/17)においても第4波が確実に来ており、現状ではピークは見えない。新型コロナの状況を見ながら、場合によってはオンライン環境を活かしたプログラムも取り入れる予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナ感染拡大の為、現地(長崎県五島市赤島)に行くことができなかった事があったため。
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Research Products
(1 results)