2021 Fiscal Year Research-status Report
聴覚障害児のための算数・数学の授業過程における数学的なプロセスの創出
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20K02785
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Research Institution | Fukushima University |
Principal Investigator |
森本 明 福島大学, 人間発達文化学類, 教授 (60289791)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
江森 英世 大谷大学, 教育学部, 教授 (90267526)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 算数・数学 / 授業過程 / 数学的なプロセス / 聴覚障害児 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、聴覚障害児のための算数・数学の授業過程において数学的なプロセスを創出すること、その創出における教師の役割を解明することである。本 研究では、3年間の研究期間に対応する3つの下位目標を掲げている; 目標(1) 聴覚障害児における数学的なプロセスの創出に伴う言語的困難の同定と特性の分析 目標(2) 数学的なプロセスを遂行するための、聴覚障害児特有の言語活動や反復性持続性ある言語を媒介とする活動の同定と特性の分析 目標(3) 聴覚障害児特有の言語活動の充実により日々の授業で数学的なプロセスを創出する聴覚障害児のための算数・数学の授業過程とその授業過程における教師の役割の同定と特性の分析。令和3年度は目標(2)数学的なプロセスを遂行するための、聴覚障害児特有の言語活動や反復性持続性ある言語を媒介とする活動の同定と特性の分析を行なった。そのために,聴覚障害児が数学的に問題発見・解決する過程を遂行する活動を通して数学や数学的構造を認識する過程において、特に抽象化・具体化と数量化・図形化、一般化・特殊化に着目して、数学的なプロセスを遂行する局面として式表現の吟味の局面に焦点をあてて活動の同定と特性の分析を行った。成果として,数理を創ることに向けて、数量と数量間の関係に着目したり明らかにしたりする契機や概念を形成したり体系化したりする契機、ものの見方・考え方を振り返って明らかにする契機を創ることへの教師の働きかけが必要かつ重要であることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
聴覚障害児のための算数・数学の授業過程において数学的なプロセスの創出、そしてその創出における教師の役割の解明という本研究の目的を達成するために、 令和3年度は、数学的なプロセスを遂行するための、聴覚障害児特有の言語活動や反復性持続性ある言語を媒介とする活動の同定と特性の分析を行なった。成果として、数理を創ることに向けて、数量と数量間の関係に着目したり明らかにしたりする契機や概念を形成したり体系化したりする契機、ものの見方・考え方を振り返って明らかにする契機を創ることへの教師の働きかけについて今後更なる検討をすることが必要かつ重要であることを明らかにした。研究計画調書に記した研究計画に基づいて、令和3年度は研究の遂行がおおむね順調に進展していると判断される。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度は目標(3) 聴覚障害児特有の言語活動の充実により日々の授業で数学的なプロセスを創出する聴覚障害児のための算数・数学の授業過程とその授業過程における教師の役割の同定と特性の分析について解決を行う。音声には反復性・持続性がない。手話をはじめとする聴覚障害児にとって思考の過程を再生する助けとなる反復性・持続性ある記号や言語を媒介とす る活動により、思考の過程を振り返る過程が必要かつ重要であると考える。令和4年度 は、数学的なプロセスの創出に伴う言語的困難性を克服するために、式表現の吟味の局面に焦点をあてて授業過程における教師の役割の同定と特性を中心課題として、研究を進めることにする 。
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