2020 Fiscal Year Research-status Report
小学校外国語科の高度化をめざした海外の学校との遠隔授業に必要な授業スキルの明確化
Project/Area Number |
20K02795
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
倉田 伸 長崎大学, 教育学部, 准教授 (80713205)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松元 浩一 長崎大学, 教育学部, 教授 (20219497)
中村 典生 長崎大学, 教育学部, 教授 (70285758)
鈴木 章能 長崎大学, 教育学部, 教授 (70350733)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 遠隔授業 / 小学校外国語 / 授業スキル / 海外 |
Outline of Annual Research Achievements |
「小学校外国語科の高度化をめざした海外の学校との遠隔授業に必要な授業スキルの明確化」と題する本研究では,初等教育を専門とする教員を中心に,海外の学校との遠隔授業に必要な授業スキルを明らかにすることを目標としている.そのために,本年度は海外の学校との遠隔授業を経験したことがある教員を探すことに加え,遠隔授業の授業スキルを整理した.遠隔授業に必要となる授業スキルを様々な文献をもとに整理した結果,「遠隔授業の企画・設計」,「遠隔授業に関する知識」,「遠隔授業中の対話」,「遠隔授業中の子どもへの見取り」,「遠隔授業中のデジタル情報発信方法」,「遠隔授業後の評価」などを挙げることができた.今後は、この情報をもとに小学校段階での英語教育として海外の学校と遠隔授業を行った際に必要となる授業スキルを,インタビュー調査をとおして検討する.一方,海外の学校との遠隔授業を行う際に,海外の学校の立場からどのような遠隔授業が望ましいかを調査するため,ハワイ大学マノア校の教育工学を専門とする教授,および,ハワイ大学マノア校でオンライン学習について学んだことがある卒業生に対し,海外の学校がどのような遠隔授業を望んでいるのかを調査した.その結果,両校が類似内容を扱うことが良いという意見や,学習者の経験に基づいた教材を作ることが両校の学習者のニーズや学習意欲を高めるという意見が得られた.また,遠隔授業の際,相互発表や相互評価だけでなく,共同制作する活動や事前の自己紹介が必要であることがわかった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本年度は,海外の学校と遠隔授業を行ったことがある教員にインタビューをすることも研究の目的であったが,新型コロナウイルス感染症拡大のため,実際に直接インタビュー調査をすることが困難であった.新型コロナウイルスの感染状況が落ち着いたタイミングでしか学校訪問ができなかったため,研究進捗状況が遅れている.
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Strategy for Future Research Activity |
今後は,新型コロナウイルスの感染状況が収まったタイミングでのアポイントを引き続き積極的に行っていく.また,本研究は海外の学校との遠隔授業というテーマではあるが,近年では学校と家庭をつなぐオンライン学習が主流となってきている.本研究の目的は「外国語によるコミュニケーションにおける見方・考え方」を身につけるために英語圏の子どもたちとの対話を促す授業スキルの明確化であるため,学校間にこだわらずに様々な状況に合わせながら検討していきたい.
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染拡大にともない,出張を伴うインタビュー調査および学会発表ができなかったため,旅費が予定と大きく差が出た. 旅費は2年目に繰り越すことが可能であるため,新型コロナウイルス感染症の状況を踏まえ,タイミングを見てインタビュー調査および学会発表のための旅費を活用していく.
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Research Products
(4 results)