• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2020 Fiscal Year Research-status Report

作文・推敲につながる文法の知識・技能とその指導法に関する研究

Research Project

Project/Area Number 20K02800
Research InstitutionKokushikan University

Principal Investigator

松崎 史周  国士舘大学, 文学部, 准教授 (20634380)

Project Period (FY) 2020-04-01 – 2023-03-31
Keywords中学生の作文 / 作文コーパス / 文法的不具合 / 機能表現 / 出現状況 / 文法の知識・技能 / 指導法
Outline of Annual Research Achievements

本年度は作文コーパスを用いて文法的不具合と機能表現の調査・分析を進め、中学校国語科における文法指導の内容と方法の精査を行った。
主述の不具合については小学生を対象とした調査・分析を既に実施しているが、本研究における中学生対象の調査結果と比較・対照できるように抽出基準と分類を再検討し、改めて小学生の調査・分析を行った。そのうえで、抽出基準と分類を同じくして中学生の調査・分析を行い、小学生の結果との比較・対照を行って、主述の不具合の出現傾向と推移を明らかにした。機能表現については条件表現を取り上げ、中学生の使用状況を調査・分析するとともに、並行して行った小学生の調査結果と比較・対照させて、条件表現の使用傾向と推移を明らかにした。また、中学校国語科における文法指導事項のうち品詞と助動詞を取り上げ、指導の内容と方法の検討・精査を行った。指導の問題点を挙げるとともに、作文・推敲につながる文法の知識・技能とその指導法の例を示すことができた。
成果の発表として、学会発表1件、論文発表3件を行った。主述の不具合については、小学生調査の結果を国士舘大学国文学会学会誌にて発表した。中学生調査の結果については次年度に発表する予定である。条件表現については全国大学国語教育学会第139回大会にて紙面発表を行った。中学校国語科における文法指導については、信州大学国語教育学会学会誌に品詞の検討結果を、国士舘大学人文学会学会誌に助動詞の検討結果を発表した。
本研究における本年度(初年度)の研究計画は、文法的不具合のうち主述の不具合、機能表現のうち判断・評価に関する文末機能表現の調査・分析を行うことである。主述の不具合については中学生の結果までは発表できず、機能表現については次年度研究課題を先んじて行う形となったが、文法的不具合と機能表現の調査・分析が行えており、十分な成果と評価できる。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

主述の不具合と条件表現の調査・分析が行えたため、研究課題の数としてはおおむね達成できたものの、次年度研究課題を先んじて行うなど当初の研究計画と異なる面がある。また、最終年度の研究課題に関連する事項を検討し、発表も行うことができたが、主述の不具合については成果発表まではできていない。研究資料(作文コーパス)の整理は済んでいるため、次年度以降は調査・分析をより一層進めて、本年度実施できなかった判断・評価に関する文末機能表現の調査・分析を行って遅れを取り戻すとともに、並行して次年度研究課題にも取り組み、最終課題である作文・推敲につながる文法指導法の開発に結びつけていきたい。

Strategy for Future Research Activity

本研究の調査・分析の対象は中学生の作文であるが、小学生と比較・対照して、文法的不具合や機能表現の出現傾向とその推移を捉えていくため、実施済の小学生調査の精査も合わせて行うこととした。作業量の増加によって当初の研究計画から遅れることとなったが、調査・分析の精度が上がり、最終課題である作文・推敲につながる文法指導法の開発に資する結果になったと考えている。次年度以降の研究課題についても小学生調査の精査を合わせて行っていくこととする。また、基本的な作業内容に変更はなく、作業も熟達してきているため、研究計画からの遅れが解消されるように研究を進めていきたい。

Causes of Carryover

次年度使用額が生じた理由は、新型コロナウィルス感染症拡大の影響により、研究環境に変更が生じ、当初予定していた物品の購入と作業の依託ができなかったこと、学会がオンライン開催となり諸費が生じなかったことによる。本年度は現有の環境で研究を進めてきたが、次年度は当初の予定の研究環境へと整備し、作業の依託も行って、研究の遅れを取り戻していきたい。使用計画としては、未購入の物品を購入して研究環境の整備を行うとともに、資料収集に旅費を使用する予定である。

  • Research Products

    (5 results)

All 2021 2020

All Journal Article (4 results) (of which Open Access: 2 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] 児童作文における「主述の不具合」の出現状況2021

    • Author(s)
      松崎史周
    • Journal Title

      國文學論輯

      Volume: 42 Pages: 43-60

  • [Journal Article] 中学校国語科における「品詞」の扱い2021

    • Author(s)
      松崎史周
    • Journal Title

      信大国語教育

      Volume: 30 Pages: 22-35

    • Open Access
  • [Journal Article] 中学校国語科における「助動詞」の扱い2021

    • Author(s)
      松崎史周
    • Journal Title

      国士舘人文学

      Volume: 11 Pages: 63-78

    • Open Access
  • [Journal Article] フロントライン教育研究 論理的思考力・表現力育成の観点からみた語彙、情報の扱い方の学習指導2020

    • Author(s)
      松崎史周
    • Journal Title

      初等教育資料

      Volume: 998 Pages: 70-73

  • [Presentation] 児童・生徒作文における条件表現の出現状況 ー「手」を題材にした作文の場合ー2020

    • Author(s)
      松崎史周
    • Organizer
      全国大学国語教育学会

URL: 

Published: 2021-12-27  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi