2021 Fiscal Year Research-status Report
対象的実践の協同としての体育における学びのデザイン開発
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20K02820
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
岡野 昇 三重大学, 教育学部, 教授 (20314106)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 体育学習 / 運動遊び / 学びのデザイン / 学びのこよみ / 学び論 / 主体的・対話的で深い学び / 協同学習 / 学びの共同体 |
Outline of Annual Research Achievements |
2年次は、1年次に立ち上げたプロジェクトにおいて、『運動遊びのこよみ』と『中学校保健体育の学びのこよみ』の作成に取り組んだ。 『運動遊びのこよみ』の作成にあたっては、理論的基盤の確立のため、名古屋大学運動学習科学研究室との6回の合同研究会を通じて、児童に現れている問題行動の解決に向けて、認知発達の基盤となる身体に着目し、共感を育成する身体運動の枠組みについて検討した。また、年長児(5歳児)を対象とした1年間のプログラムと共感を育成する身体運動の枠組みに基づいた動画入りプログラムの2種類の『運動遊びのこよみ』を作成した。 『中学校保健体育の学びのこよみ』の作成にあたっては、本研究の理論的基盤として位置づいている「体育における対話的学び」の三位一体(岡野・山本2012)と「体育における対話的学び」のデザインの手順(岡野・山本2012)の再検討を行い、ダブル・ループ学習を援用した論の拡張を試みた。その研究過程と同時に、『中学校保健体育の学びのこよみ』の作成に着手しているが、完成には至っていないため、3年次に引き継ぎたい。 なお、学びの会は、幼小接続実践研究プロジェクトと小中連動実践研究プロジェクトの二つのプロジェクトを統合して開催すると同時に、研究協力者(実践研究)を講師として招聘し、進捗状況に対する評価とコメントを受けた。また、一般教員や学校教育関係者、院生、学生らにもHPを通じて広く周知し、成果の交流と還元の場とした。なお、学びの会は11回開催し、のべ159名の参加者があった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
おおむね当初の計画通り、進んでいるため。
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Strategy for Future Research Activity |
『中学校保健体育の学びのこよみ』の作成に継続して取り組むと同時に、『小学校体育の学びのこよみ』作成に取り組む。
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Causes of Carryover |
コロナ禍による行動制限に伴い、学会参加や研究会開催等の出張旅費の執行がなかったため。 現地調査および成果発表に使用する予定である。
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