2022 Fiscal Year Annual Research Report
Clinical-educational curriculum development of the transitional period between preschools and elementary schools based on the play-world design
Project/Area Number |
20K02842
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Research Institution | Fuji Women's University |
Principal Investigator |
庄井 良信 藤女子大学, 人間生活学部, 教授 (00206260)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 保幼小接続 / カリキュラム / 臨床教育学 / プレイワールド / 情動理論 / ヴィゴツキー / 物語の詩学 / ナラティブ・ラーニング |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度は、フィンランドのオウル大学等とZOOMミーティング等を通じて国際的な規模で、保幼小接続期カリキュラムの基礎理論と,その具体的な教育実践の典型事例に関する協働省察を行った。これらの研究活動と並行して、PWD(play-world design)に基づく保幼小接続期カリキュラム開発の典型指針を、臨床教育学の観点から構想した。コロナ禍による種々の制約はあったが、ICTを活用した研究交流でそれを補完した。 その成果は、2022年10月開催の日本臨床教育学会大会シンポジウム、及び2023年3月開催の日本発達心理学会ラウンドテーブルで発表した。日本臨床教育学会第12回大会では「臨床教育学研究の国際的環境:黎明期におけるアカデミックな探索の軌跡」というテーマで、国際的な保幼小接続期カリキュラムを例示しながら、本研究の成果を報告した。日本発達心理学会第34回大会では「ナラティブ・ラーニングの射程とその展開可能性:芸術的イメージ体験と即興詩人のアート」というテーマで、保幼小接続期カリキュラム開発の理論的基盤となるヴィゴツキーの情動理論と、その臨床教育学的展開であるナラティブ・ラーニングの概念マップについて発表した。 また、3年間の研究期間全体では、蓄積してきた教育実践の典型事例や、その基礎理論の国際的な協働省察の成果を、令和3年度の全国保育問題研究会の全国誌、令和4年度保育士養成研究所全国研修会、教員養成に関する複数の全国規模の出版物(『問いからはじめる教育学』(2022年刊行・有斐閣)では「保幼小接続期のカリキュラム開発」、『これからの教職論』(2021年刊行・ナカニシア出版)では、「教師としての成長・発達」、『生徒指導』(2023年刊行・学文社)では、「生徒指導とは何か―教育におけるウェルビーイング(well-being)の探求」として、それぞれ公刊することができた。
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