2021 Fiscal Year Research-status Report
Development of Teacher Education Curriculum for Culturally Relevant Teaching
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20K02864
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Research Institution | Musashi University |
Principal Investigator |
金井 香里 武蔵大学, 人文学部, 教授 (20722838)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 文化の多様性に対応した教育 / 実践研究 / 教師教育 / 教職課程 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度に続き本年度も、子どもたちの文化の多様性に対応した授業実践を行いうる教師を育成するためのカリキュラムの開発という本研究の最終目標に向け、①研究活動の基盤づくりとしての理論・事例研究(米国等で展開された「文化の多様性に対応した教育(culturally relevant teaching;以下、CRT)」に関する文献および国内の関連文献の講読、国内外の学会研究大会等での情報収集、フィールド調査により、文化の多様性に対応した授業実践のための教師教育カリキュラムの開発に有効な理論と方法論、実践事例等を整理分析すること)、②日本の学校という文脈に即した授業実践方法の理論的枠組みの検討(CRTの理論と方法論、実践事例、日本の学校でのフィールド調査による知見をふまえ、日本の学校で教師が実施可能な授業実践方法の理論的枠組みを考案すること)の実施を試みた。しかしながら新型コロナウィルスの感染拡大予防により、とりわけフィールド調査の実施が叶わず、上記①、②は以下のように実施することにした。 ①国内外で出版された関連文献を収集し講読することをつうじて、CRTの理論と方法論、実践事例を整理検討する。 ②2021年度実施したオンラインによる質問紙調査の結果を分析する。本調査は、日本の大学の教員養成課程で学ぶ4年生、教員養成課程修了後10年以内の日本の教師を対象とし、CRTの理論に関連する諸概念(多様性、インクルージョン等)についての理解を明らかにすることを目的としており、日本の学校という文脈に即した文化の多様性に対応した授業実践方法の理論的枠組みを考案するにあたって参照可能である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究実績の概要に明記した通り、新型コロナウィルスの感染拡大予防のため、国内外において学校でのフィールド調査ができなかったことによる。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウィルスの感染拡大状況によるものの、本年度は、とくに国内の学校でのフィールドワークを実施するとともに、日本の中学校高校で教壇に立つ教師等を対象とするききとり調査を行い、日本の学校における文化の多様性に対応した授業実践の可能性についてより具体的に検討を進める。フィールド調査、ききとり調査の進捗に応じ、カリキュラム開発にも取り組んでいく。
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Causes of Carryover |
新型コロナウィルスの感染拡大予防のため、国内および海外にて開催の学会研究大会がオンライン開催となった。これによって、研究大会参加のための旅費及び宿泊費等が不要となり、次年度使用額が生じた。2022年度に、研究に必要な物品の購入、調査のための出張旅費、情報提供に対する謝金の一部として使用する予定である。
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Research Products
(2 results)