2023 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20K02933
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
加藤 毅 筑波大学, 教育推進部, 准教授 (10233800)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 建学の精神 / 大学マネジメント / SDGs |
Outline of Annual Research Achievements |
令和5年度は、建学の精神に大きなインパクトをもたらす大学関連政策、大学でのSDGs推進における建学の精神の果たす役割について検討を行うとともに、建学の精神を具現化するためのフレークワークについてとりまとめを行った。 第一に、科学技術・イノベーション基本法(R3改正)や、新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画 2023改訂版」(R5閣議決定)などを通じて、教育研究の成果を通じて社会の発展に寄与するという目的の実現にあたり、大学は、建学の精神等とは無関係に政府の政策実現手段としての位置付けが強められている。同時に、ガバナンス改革を通じて私立大学には、建学の精神の具現化にあたり、多様なステークホルダーの意思を反映させることが求められている。さらに、財務省予算執行調査(R5)を契機として、異なる建学の精神を要する私立大学の経営統合に向けた議論が進展を始めた。 第二に、SDGsの推進という重要課題への取り組みにおいて建学の精神が果たすべき役割について検討を行った。大学においても、国連総会で採択された17目標の実現に向けた施策がSDGs活動として位置付けるケースが多くみられる。本来SDGsとは、持続可能で公正な社会を実現するために、知識や価値観、態度の変化を促すことを目的とする運動なのだから、社会の変化に応じて当然、目標設定は更新され続けることになる。建学の精神には、持続可能で公正な社会を実現を目的とし、独自の変革目標を掲げるものも少なくない。この理念は、大学が、所与目標の実現手段にとどまらず、SDGs推進にむけて独自イニシアチブをとることを要請するものである。 第三に、これまでの研究成果をふまえ、建学の精神を具現化するためのフレームワークについてとりまとめを行った。
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