2020 Fiscal Year Research-status Report
A study of Multidimensional Assessment on the Short-Term Study Abroad Programs
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20K02947
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Research Institution | Shibaura Institute of Technology |
Principal Investigator |
吉久保 肇子 芝浦工業大学, 工学部, 准教授 (00867799)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山崎 敦子 (慶祐敦子) 芝浦工業大学, 工学部, 教授 (10337678)
橘 雅彦 芝浦工業大学, 工学部, 教授 (30202170)
相原 総一郎 芝浦工業大学, 教育イノベーション推進センター, 教授 (30212351)
井上 雅裕 芝浦工業大学, システム理工学部, 教授 (50407227)
Ned Loader 芝浦工業大学, 工学部, 教授 (50851151)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | コロナ禍(covid-19) / MGUDS-S / 短期留学プログラム / 効果測定 / グローバル・コンピテンシー / 教職協働 / オンライン留学 / グローバルPBL (gPBL) |
Outline of Annual Research Achievements |
コロナ禍で多くの留学グラムが中止、または延期となったが、MGUDS-S開発者のコロンビア大学Prof. Mivilleから、本研究の方向性について全面的な賛同を得た上で、2021年度実施の全てのプログラム内でMGUDS-Sの使用許諾を得ることが出来たことは大きな成果である。マレーシア工科大学の協力のもと、MGUDS-Sマレー語化作業についても着手した。研究成果は、第42回大学教育学会(オンライン)、およびDSIR 2020(オンライン)で発表した。 留学プログラムについては、教職協働でオンライン化推進を図り、本研究も「コロナ禍におけるオンライン留学プログラムの効果測定」というアプローチで行うことが出来た。英語版のMGUDS-S Web調査票も完成し、日本人以外の参加者にも積極的に調査を実施した。 最終的に、2020年度の調査では、事前調査日本版362人、事前調査英語版 88人、事後調査日本版412人、事後調査英語版84人のデータが得られた。このうち、複数プログラムへの参加者を除いた日本版275人、英語版 55人のデータをもとに、事前・事後のスコア変化をT検定で分析した。主な結果は以下の通りである。1.MGUDS-Sの総合スコア・下位スコア、CEFRの5領域自己申告スコアにおいて点数が上昇した。2.T検定からスコアの上昇は、日本語版はすべての項目で統計的に有意であった。3.英語版はCEGR C(会話力)の項目だけが統計的に有意であった(5%水準:T値0.027)。4.効果量は、CohenのdとHedgesのgにおける高い相関係数を考慮し、差の不偏標準偏差について算出した。5.日本後版の効果量は、0.2から0.5である。小から中程度の効果があったといえる。6.英語版の効果量は、すべての項目について0.2未満である。CEFRの会話力(0.19)に小さな効果があったといえる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2020年度は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、多くの国際交流プログラムが中止、または延期となった。本研究は、留学プログラムと連動していたため、当初予定していた規模での調査実施は出来なくなった。一方で、教職協働で留学プログラムのオンライン化推進を図り、結果的に本研究も「コロナ禍におけるオンライン留学プログラムの効果測定」というタイムリーなアプローチで行うことが出来た。一部のプログラムについては、オンライン化によって、プログラムの拡張性と柔軟性が向上し、大規模な調査が可能になるなどプラスの効果も確認された。よって、総合的には「おおむね順調に進展している」と評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度短期海外プログラムでマレー語版MGUS-S試行調査も含めた効果測定を行う。 1.マレー語版作業 (1)4-6月:UTMの研究協力者に依頼したマレー語版の内容を日本側で最終確認し、必要に応じた修正を研究協力者側に依頼。(2)6月-3月:UTMをはじめとするマレーシアの協定大学と連携し、マレー語版MGUDS-Sのパイロット調査を実施。(3)8月-3月:2021年度さくらサイエンスプラン(以下、SSP)等で実施するgPBL等でマレー語版MGUDS-Sを実施 2.タイ語版作業はマレー語版と同様のスキームで、作業を進める。 3.マレー語版MGUDS-S実施のgPBL等(予定)(1)UTMとのgPBL(2021年)、題名:ヒューマノイドロボットNAOのプログラミング体験と地域連携・国際連携のgPBL、2020年度第2回SSP採択→Covid-19の影響により2021年度に延期。(2)UNITENとのgPBL(2021年)、題名:電力システムとパワエレシステムの構築と運用トレーニング2、2020年度第2回SSP採択→同様に2021年度に延期。(3)UCSI+MJIIT+KNUとのgPBL(2021年)、題名:日本・マレーシア・韓国合同ネットワークシステム設計スキル習得と実践的アプリケーション体感のワークショップ、2020年度第1回SSP採択→同様に2021年度に延期。(4)UTHMとのgPBL(2021年)、題名:ロボティクス組込み演習とフィールド調査を通した、ロボットの実社会応用ワークショップ(仮題)、2020年度第3回SSP採択→同様に2021年度に延期。(5)ATU-Net国際特別講義、題名:Virtual Asia Exploration、2021年(全14週) 4.学会、論文等投稿・発表計画:研究成果を国内外の学会誌等で発表する。国際学会・学会誌における英語発表を重視する。
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Causes of Carryover |
コロナ禍の為、当初発表を予定してい国際学会Air Forum 2020(開催場所:アメリカNew Orleans、日時:2020年5月25日-29日、題名:An Assessment of Global Competency using the MGUDS-S in Japan)が中止となってしまった、または発表は出来たがオンライン開催となった学会(国際学会、国内学会を含む)の為の予算が未消化となってしまった為。
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Research Products
(8 results)