2021 Fiscal Year Research-status Report
高等教育研究とIRにおける情報利用・倫理審査・同意取得に関する指針の構築
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20K02962
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
岡田 聡志 千葉大学, アカデミック・リンク・センター, 准教授 (00581779)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | Institutional Research / 実践研究 / 実践の共有 / 内部分析 / 内部利用 / プライバシーガバナンス / 研究管理 |
Outline of Annual Research Achievements |
2年目の2021年度は、引き続き文献資料調査を進めるとともに、当初の研究計画でも想定していた通り、世界的に個人情報保護の立法が活性化しており、状況の変化が激しい実態を踏まえ、国内外の関連法制、施行規則、ガイドライン、倫理指針等の変化に注目しつつ、最新動向のキャッチアップと検討を行い、高等教育研究とIRの観点からその要点と体系性について整理を試みた。 特に国内では、令和2年法律第44号としての個人情報保護法の改正だけでなく、デジタル庁関連法案としての令和3年法律第37号による改正としての、2000個問題の解消や仮名加工情報の新設による内部利用の緩和、個人関連情報の新設とその規定、あるいはそれに伴う施行規則やガイドライン、倫理指針の改正等は、本研究が対象としている高等教育研究とIRの情報利用・倫理審査・同意取得に、新たな基準と大きな変化をもたらしていることを確認しつつ、具体的な場面の想定のもと、それらが実際にどのように関係するかについて検討を行った。 また、このような当初の研究計画時点からの状況の変化を踏まえ、研究課題の一部を変更し、過去の事実関係や研究者の既存の認識枠組みよりも、変化への対応・適応とその影響に検討の力点を移し、特にEUの学術研究機関においてもGDPRへの対応が遅れていることが指摘されている状況において、国内においても学術研究機関や学会側の自主規範の策定、研究管理体制や情報管理体制等のプライバシーガバナンスが求められることを踏まえ、それらの対応に焦点を当て、研究を実施している。なお、本年度までの研究成果の一部については、知見の整理を実施し、学会等で報告を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナ禍の影響もあり、海外渡航が認められないことによる制約と研究課題の修正はありつつも、法改正に伴う議論自体の活性化や進展、環境の変化もあり、最新動向を踏まえた文献資料調査をより多角的かつ詳細な形で実施することができている。 また、当初予定していた研究計画の課題の一部は法改正等により解消したものもあることから、そのことを踏まえ、当初の計画を修正しつつ、新たな視点からのアプローチに着手しており、このことは本研究の内容をより普遍的・メタ的な範囲へと押し広げるものとなっている。この点で研究全体としてはおおむね順調に進展していると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、法改正等の状況を踏まえ、個別機関や関連学会がどのように対応するのか、その変化と適応を含めた動態や特徴、較差について更なる分析を進めるとともに、引き続き、海外を含めた最新動向をキャッチアップし、知見のブラッシュアップを行う。 また、本研究の最終年度であることを踏まえ、年度後半には、これまでの研究の知見を統合し、高等教育研究及びIRにおける情報利用・倫理審査・同意取得についての指針の構築と提案を目指すとともに、論文投稿や学会発表等を通じて、その成果を公表することを予定している。
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Causes of Carryover |
2021年度も2020年度に引き続き、コロナ禍の影響があり、所属機関において海外渡航が認められず、海外の現地調査等を見送ったため、それに関連する旅費等に係る予算を物品購入等に振り替えたため、配分額と執行額に差額が生じた。 2022年度は、状況等が許せば、海外の現地調査や国際学会等の参加を予定しており、繰越分についてもこの枠組みでの使用を計画している。
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Research Products
(1 results)