2020 Fiscal Year Research-status Report
Inclusive Pedagogy Across the Curriculum in Higher Education
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20K02976
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
荒巻 恵子 帝京大学, 公私立大学の部局等, 教授 (80743070)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 高等教育 / インクルーシブ教育学 / 教師教育 / カリキュラム開発 / 専門性開発 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,高等教育機関での教員養成課程における「インクルーシブ教育学」という新しい分野のカリキュラムを開発することを目的として,高等教育機関の教員養成課程において,未開である「インクルーシブ教育学」について,授業の事例研究を行い,教師の継続的専門性開発の理論研究の枠組みからの分析と検討を行う。 本研究は,第1段階から第4段階のフェーズをふむ。第1段階:質問紙調査によるインクルーシブ教育学のニーズを明らかにする。第2段階:カリキュラムのプロトタイプと評価方法の試作開発を行う。第3段階:開発したプロトタイプを機能分析によって改善,モデルの開発,評価方法を提案する。第4段階:高等教育機関への新カリキュラムのアウトリーチ,最終報告書作成を行う。 このうち2020年度は第1段階に相当し,2つのプロジェクトを立ち上げ,研究を進めてきた。一つは,英国を中心に発展する「インクルーシブ教育学」に関する理論研究を実施し,インクルーシブ教育学の成立過程とその現況を明らかにした。二つは,教員養成系大学における「インクルーシブ教育学」の科目開講について,カリキュラム開発研究である。新型コロナウィルス感染防止に伴う影響を受けながらも,カリキュラム開発のための実態把握を行った。 具体的な調査内容は,教員養成課程の学部学生300名を対象としたウェブ調査により,インクルージョン,ダイバーシティに関連する用語認識を問う設問,インクルーシブな社会に向けた教育の在り方を問う設問などの質問項目についての調査を行った。結果は現在分析中であるが,2020年度の後半には速報値として学会で報告した。この他,2020年度は実施報告やインクルーシブ教育学における英国での実践事例の紹介,カリキュラム開発に向けたシンポジウムの開催などを行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
年次計画に基づき、順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度以降の英国研究者との共同研究を進めるために、オンラインミーティングを利用した情報共有と研究会議を進めている。 英国研究チームからの助言を受け、当初計画を一部見直し、共同研究によるインクルーシブ教育学のカリキュラム開発への方向性を検討中である。
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Causes of Carryover |
国内学会が全てオンラインになったため、旅費の申請がなかった。次年度において、使用計画に組み込む。
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Research Products
(2 results)