2021 Fiscal Year Research-status Report
読み書き障害児における漢字学習の忘却特性を考慮した個別支援法の開発に関する研究
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20K03005
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| Research Institution | Shokei Gakuin College |
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Principal Investigator |
小池 敏英 尚絅学院大学, 総合人間科学系, 教授 (50192571)
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| Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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| Keywords | 学習障害 / 読み書き障害 / ローマ字習得 / 書字指導 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
近年、小・中学校に在籍し、高学年段階で読み書き困難を示す事例に対する対応が、大きな課題となっている。本研究では、①小学校高学年・中学校段階での読み書き困難に関して、ローマ字・英語の読み書き困難の学習支援の方策について検討することを研究課題とした。
あわせて、②LD児における漢字書字の指導法としての画要素選択法の効果について、児童の忘却特性との関連で検討することを研究課題とした。①については、2020年度の準備に基づき、仙台市立小学校4校・中学校2校と連携して、調査研究を実施した。具体的には、学習支援ワークブックを開発・作成し、各学校に配布した。また、ワークブックによる指導のプレとポストで、読み書き基礎調査を行い、ワークブックの効果について検討した。その結果、本研究のワークブックは、ローマ字清音表記の習得が難しい事例で効果的であることが明らかになった。この点については、2021年開催の日本特殊教育学会大会で報告を行った。②については、LD児８名を対象として、言語手がかりと書字反復による指導法と、言語手がかりと画要素選択による指導法の２種を用いて学習支援を行い、学習後の忘却曲線を２種の学習法で比較した。その結果、言語手がかりと画要素選択による指導法は、特に書字反復が効果的でない事例でも有効であることを明らにした。言語手がかりと画要素選択による指導法は、書字反復を必要としないので、リモート学習支援において有効な指導手続きとなることを指摘できる。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
小学校高学年や中学校段階では、ローマ字・英語の読み書き困難の学習支援の方策について研究が必要とされているが、十分検討されていない。これは、公立小・中学校の協力を得ることが難しいため、大規模での基礎調査や学習支援の実施が困難であることによる。本研究では、仙台市立小学校4校、中学校2校と連携して、調査研究・学校支援を行うことが可能になった。2021年度には、読み書き基礎調査プリントと学習支援ワークブックを作成・配布し、調査研究を行った。また研究結果に基づき、学習支援ワークブックの改訂版を作成し、2022年度における支援課題として準備することができた。これより2020年度から2022年度にかけての調査研究として、順調に研究を進めてきている。
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| Strategy for Future Research Activity |
研究課題①については、2020年度、仙台市立小学校4校、中学校2校と連携して、調査・研究・学校支援を行うことが可能になった。 2021年度では、この連携に基づいて、基礎調査と学習支援を実施した。2022年度では、ワークブックを改訂し、基礎調査と学習支援の実施を通して、小学校高学年や中学校段階で有効な個別学習支援法について検討を行う。研究課題②については、2021年度に明らかとなった画要素選択法を、リモート学習支援に応用し、2022年度では、小学校低学年と中学年段階で有効な個別学習支援法について検討を行う。
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| Causes of Carryover |
コロナ禍のために、学会参加が困難になり旅費の支出ができなかった。そのために次年度使用額が生じた。2022年度には、学会参加が一部可能になることが見込まれるので、そこで旅費として使用する計画である。
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Research Products
(1 results)
