2021 Fiscal Year Research-status Report
Construction of support sysem for children with listening difficulties to improve their school life
Project/Area Number |
20K03006
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Research Institution | International University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
小渕 千絵 国際医療福祉大学, 成田保健医療学部, 教授 (30348099)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 優子 上越教育大学, 大学院学校教育研究科, 准教授 (40594411)
芦谷 道子 滋賀大学, 教育学部, 教授 (70452232)
岩崎 淳也 国際医療福祉大学, 成田保健医療学部, 講師 (40757027)
三森 千種 国際医療福祉大学, 保健医療学部, 助教 (70807528)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 聴覚情報処理障害(APD) / 聞き取り困難(LiD) / 発達障害 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度は2020年度にコロナ禍で実施がほとんど進展することが困難であった課題を大きく進めることができた。概要は以下の3点である。 1)定型発達児と発達障害児を対象とした質問紙調査: 定型発達児約200名、発達障害により療育に通う児の保護者及び本人約100名に聞き取り困難に関する質問紙調査を行い、結果の集計を行った。結果として、定型発達児でも個人差があり、一部の子どもには聞き取り困難があること、発達障害児との差異は少ない傾向がみられた。様々な学校や学童保育との関係性も構築できたため、この調査は2022年度も引き続き実施する予定である。また本調査結果は、2022年度に学会にて報告する予定である。 2)簡易評価による聞き取り困難症状抽出方法の検討: 2020年度に作成した聴覚情報処理検査(APT)は小児の聞き取り困難の抽出では簡易にまた安価に使用できる。本課題を聞き取り困難を示す児と定型発達児に実施したところ、1つの課題を抽出するよりも、複数の課題での定型発達児との差異より重みづけ得点に変換することが有用であることが考えられた。本研究成果は2021年度の日本心理学会にて報告済みである。 3)聞き取り困難を示す小児、成人の特性に関する分析: 1)2)の調査の副次的な結果として聞き取り困難を示す小児においては感覚処理での問題、成人においては認知的な問題がみられた。これらの成果については2021年度の国際心理学会にて報告した。これらの点については2022年度も引き続き調査を行っていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2022年度は、調査の実施、結果の集計、成果報告と2021年度で目標としていた内容は大方実施できた。当初の予定よりも調査の実施を長く行なう予定であること、その成果論文については投稿中で採択には至っていないことから、「おおむね順調」とした。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度は、学校での調査の継続、その中でみられた聞き取り困難を抱えるお子さん本人および学校現場の先生への対応は2022年度の課題となっている。現状として継続した調査や課題遂行の見通しがあることから、引き続き努力していきたいと考えている。
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Causes of Carryover |
消耗品や物品費用が予定よりも若干安く購入できたことによるわずかな残金のみである。次年度の調査や必要となる消耗品に充てる予定である。
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Research Products
(12 results)