2021 Fiscal Year Research-status Report
発達障害児の示す強い偏食傾向を改善するための保護者用個別支援プログラムの開発
Project/Area Number |
20K03016
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
徳田 克己 筑波大学, 医学医療系, 教授 (30197868)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水野 智美 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (90330696)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 偏食 / こだわり / 感覚過敏 / 発達障害 |
Outline of Annual Research Achievements |
1)偏食のある発達障害のある子どもを育てている保護者に対するヒアリング調査 発達障害があり、強い偏食傾向を示す幼児、小学生を持つ保護者に対して、個別のヒアリング調査を電話インタビュー及びZoomを利用したリモートインタビューの形で行った。調査の内容は、子どもの偏食の状況、年齢とともに偏食がどのように変化してきたか、これまでに試みた偏食改善の方法等であった。調査対象者の人数は幼児を持つ保護者15名、小学生を持つ保護者5名であった。 2)偏食のある発達障害のある子どもを担当している保育者、指導者に対するヒアリング調査 強い偏食傾向を示す発達障害のある子どもについて、幼稚園や保育園の保育者、発達ケア教室の指導者らが保護者とどのような情報交換をし、どのように連携をとってきたのかを明らかにするための調査を行った。調査は、保育者及び指導者20名を対象にした。そのうち7名は直接ヒアリング調査、13名はリモート調査で行った。 3)偏食改善プログラムの作成と実施 上記の調査結果及び昨年度の調査結果をもとに、偏食改善プログラム(第1版)を作成した。それを2回のリモート勉強会で実施した。参加者(のべ90名)の評価をもとに偏食改善プログラム(第2版)を作成した。第2版では、こだわりが原因となって起こる偏食、感覚過敏が原因となって起こる偏食、経験不足が原因となって起こる偏食の見分け方と対応の仕方を具体的に盛り込んだ。さらに、身近なスーパーマーケットなどで販売されている食品を例に出し、利用の方法を示した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
コロナ禍のために、調査対象者に対する直接ヒアリングを実施することが困難であり、プログラムを作成するために十分なデータを得ることができていない。 また、作成したプログラムを適用する研修会などを開催をすることができず、代わりにリモート研修会を実施しているが、研修会を複数回開催できず、プログラムを改善するための十分なデータが得られていない。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナの感染状況を見据えながら、子どもの極端な偏食に悩んでいる保護者に対するヒアリング調査を継続していきたい。 また、小規模の研修会や個別対応の勉強会などを対面およびリモートで開催し、偏食改善プログラムの精度を高めていきたい。
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Causes of Carryover |
コロナウイルス感染拡大防止のために、発達障害児の保護者、幼稚園や保育園の保育者に対する直接ヒアリング調査、偏食改善プログラムを活用した研修会を実施することができず、旅費の支出が皆無であった。今後は、感染拡大状況を見ながら、可能な限り、直接ヒアリング調査及び勉強会・研修会を行うとともに、パソコンを利用したリモート機器によるヒアリング調査、勉強会・研修会の実施のための経費に充てる。
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Research Products
(2 results)