2021 Fiscal Year Research-status Report
特別支援学校のティームティーチングにおける教師間インターラクション
Project/Area Number |
20K03036
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Research Institution | Fukuoka Jo Gakuin University |
Principal Investigator |
松崎 保弘 福岡女学院大学, 人間関係学部, 教授 (70551745)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山之内 幹 福岡女学院大学, 人間関係学部, 講師 (00866494)
城間 園子 琉球大学, 教育学研究科, 准教授 (30782346)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ティームティーチング / 特別支援学校 / 教師間インターラクション |
Outline of Annual Research Achievements |
令和2年度は、新型コロナウィルス感染症の影響で、研究が遂行できない状況となった。 その後、令和3年度の後半に一部の特別支援学校への訪問が可能となり、授業記録の準備を開始したが、感染症の再度の拡大により、実際に授業を記録できたのは一件だけであった。 調査対象とした授業は知的障害特別支援学校小学部の「朝の会」であり、3人の教師のティームティーチングで進められていた。この授業を、当初計画のとおり4Kカメラ4台を使い撮影した。その授業の撮影記録をもとに、授業における教師と児童及び教師間のインターラクションについて分析を行った。その際に特別支援学校における教師と児童生徒のインターラクションに関する先行研究で用いられた教師行動のカテゴリーを利用したが、いずれも肢体不自由の児童生徒を対象とした授業だったため、カテゴリーを修正することとなった。知的障害のある児童を対象とした当該授業の教師行動は「確認・強調」「評価」「代行」「援助」「連携」「副担当独自の指導」の7カテゴリーに分類できたので、今後の授業分析でこのカテゴリーの妥当性について検討していくことになる。 また、約15分間の授業において教師間の非言語的インターラクションを経て、指導の実際が主指導者から副指導者に移行する場面が3カ所で確認できた。今後、特別支援学校におけるティームティーチングにおいて、指導の移行が出現する状況を明確にする必要があると考えている。 さらに、今回の分析対象とした映像は解像度が高く、教師行動が高い精度で記録できることが明らかになった。非言語的インターラクションの抽出精度あげるためタイムサンプリング法で分析する準備を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナ感染症の影響で、令和2年度から令和3年中旬まで特別支援学校を訪問できない状況が続いた。そのため、授業観察及び授業撮影の開始が大幅に遅れている。さらに、この間の研究環境の変化により、研究開始以前に協力依頼を行った福岡市立特別支援学校の調査を断念することになった。 授業撮影等の承諾を得た沖縄県及び鹿児島県の特別支援学校においては、感染状況の推移をみながら調査開始の時期を調整しているが、令和3年度に授業記録を実施できたのは、年度後半の沖縄県立特別支援学校1校のみである。令和4年度も感染状況を確認しながら調査を進めていくことになる。現在、5月末に沖縄県内で1学級の記録を撮る準備を行っている状況である。鹿児島県内の特別支援学校からは、学校訪問の許可が未だ無い。 調査を開始するにあたり、教師の視線や教師間の連携を確認できる程度の映像が記録できるか確証が無かった。令和3年度の調査にあたり、カメラの設置位置、画像ソフトの確認等を行うことができ、調査に供する映像を確保できる状況になっている。 現在、令和3年度に記録した映像をもとに教師と児童及び教師間のインターラクションの分析を行っている。その際に先行研究で用いられた教師行動のカテゴリーがいずれも肢体不自由の児童生徒を対象とした授業だったため、カテゴリーを修正している状況である。さらに、教師間の非言語的インターラクションをタイムサンプリング法で抽出する準備を行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
研究の目的と内容から、研究者が特別支援学校を訪問する必要があるが、新型コロナウィルス感染症の影響で特別支援学校の校内に入ることができず、研究計画の遂行が大幅に遅れた。 授業記録の内諾を得ている特別支援学校は6校である。これら特別支援学校の理解と協力を得るために、最低限度の訪問人数と児童下校後の記録の回収等の配慮を行うようにしている。感染状況を確認しながら、できる限り計画に沿って研究を推進する予定である。
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Causes of Carryover |
令和3年度までに特別支援学校6校で授業の記録を予定していた。しかし、新型コロナウィルス感染症のため、実際に記録ができたのは1校であった。そのため、旅費は調査の事前説明と1カ所の調査に要した支出のみとなった。また、研究の遂行が遅れたため、記録の分析に係る報償費等の支出は未だ発生していない。
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