2022 Fiscal Year Research-status Report
病棟保育における保育プロセスの質評価スケールと保育実践の手引きの作成
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20K03058
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Research Institution | Kobe Shoin Women's University |
Principal Investigator |
谷川 弘治 神戸松蔭女子学院大学, 教育学部, 教授 (80279364)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 典子 帝京平成大学, 人文社会学部, 講師 (00620444)
吾田 富士子 藤女子大学, 人間生活学部, 教授 (10310111)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 病棟保育 / 保育実践の質保障 / 幼児期 / 入院児 / アセスメント / 個別保育計画 / プロセス評価 / ポートフォリオ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,病院に入院する幼児を対象とする病棟保育実践の振り返りを支援する病棟保育実践プロセス評価ツールを柱とする『病棟保育実践の手引き』の作成を目的としている。 本年度,第一に,病棟保育実践プロセス評価ツールのプロトタイプである『子どもと保育士のあゆみ(病棟保育ポートフォリオ)』及び『子どもと保育士のあゆみ(病棟保育ポートフォリオ)解説』をバージョン4.3にブラッシュアップした。その上で,この2冊を「プロセス評価セット」として使用感アンケート調査を実施した。本調査の研究参加者を,「急性期のこども(2から5歳),あるいは慢性疾患のあるこども(2から5歳)を担当する病棟保育士であり,インフォームドコンセントの手続きにより研究参加に同意したもの」と定義し,縁故法を用いて研究参加を得た。その結果,6名の研究参加者から回答を得て「プロセス評価セット」の役立つ点,改善点を把握することができた。結果の詳細は2023年6月の第27回日本医療保育学会学術集会一般演題において発表予定である。また,調査結果を受けて「プロセス評価セット」の改善に着手し,基幹部分である「個別保育計画」及び「あゆみの記録」を更新した。 更新の概要を示す。第一に『子どもと保育士のあゆみ(病棟保育ポートフォリオ)』について(1)「あゆみの記録」に示されている「プロセス評価の評価軸」の追加と修正を行い,(2)「個別の保育計画」に示されている「アセスメントの評価軸」を左記の追加修正後の「プロセス評価の評価軸」と対比できるものに変更した。作成された『子どもと保育士のあゆみ(病棟保育ポートフォリオ)』のページ数は,調査に使用したものと同じく多くなったため,現場で保育士が見やすく,記入しやすいようページ数を含む構造全体を見直した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
1つは使用感調査への研究参加者を得るために,病棟保育を担当する保育士の紹介を得る作業,当該保育士への打診,保育士の所属長等への依頼と承認,保育士の研究参加への同意に時間を要した。2つには,使用感調査は,2から5歳の入院児,1名から2名の保育実践の振り返りに適用することが必要であるが,保育期間を予測できないことがあげられる。以上の手続き等において,COVID-19の感染状況から遠隔で依頼をしなければならないことも,調査の進捗に影響したことは否めない。 その中でも,研究参加者が得られたことは,本研究への期待があってのことであり,利用可能性と有用性を高めるために努力を重ねていきたい。
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Strategy for Future Research Activity |
現在までに,「プロセス評価セット」の基幹部分である「個別保育計画」及び「あゆみの記録」の更新を終えているが,現場保育士の使いやすさの観点から,微調整を行い,『子どもと保育士のあゆみ(病棟保育ポートフォリオ)』及び『子どもと保育士のあゆみ(病棟保育ポートフォリオ)解説』完成版を仕上げる。 『子どもと保育士のあゆみ(病棟保育ポートフォリオ)解説』を核として『病棟保育実践の手引き』及び解説動画を作成する。
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Causes of Carryover |
コロナ禍にあって研究遂行に必要な打合せなどを遠隔で実施しなければならなかったこと,大学及び医療機関が通常とは異なる体制となったことを背景として,第一に,研究組織内での検討に時間を要し,病棟保育実践のプロセス評価ツール(プロセス評価セット)プロトタイプの作成方法を変更したため,完成時期が遅くなった。さらに,このプロトタイプを用いた使用感調査の研究参加者として,医療現場の保育士から研究参加の同意を得るまでに時間を要した。そのため,「プロセス評価セット」を含む「病棟保育実践の手引き」は作成途上であり,それらの費用が未使用となっている。また,会議や研究協力依頼をZoomやメールによって行うこととなり,未使用となっている。 このような中でもプロトタイプに対する貴重な意見を多く得ることができたため,次年度は「プロセス評価セット」を含む「病棟保育実践の手引き」の完成と普及のために,研究費を活用していく。打合せ等は必要な範囲で対面で行う。
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Research Products
(2 results)