2020 Fiscal Year Research-status Report
放課後児童クラブにおける児童の緊急時対応に関する教育プログラムの開発
Project/Area Number |
20K03071
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Research Institution | Nihon institute of Medical Science |
Principal Investigator |
高野 直美 日本医療科学大学, 保健医療学部, 講師 (60848505)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮島 祐 東京家政大学, 子ども学部, 教授 (10246308)
山岸 智子 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, その他, 助教 (40758760)
小池 啓子 埼玉医科大学短期大学, 看護学科, 講師 (40816972)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 放課後児童クラブ / 児童 / 緊急時対応 / ストーリー型eラーニング教材 / インストラクショナル・デザイン / 教育プログラム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、医療専門職者がいない放課後児童クラブ(以下クラブとする)の職員に、クラブを利用する児童の疾患や障害および職員が対応した児童の緊急時の実態を調査し、職員の児童の緊急時対応に必要な知識や判断力と影響を及ぼしている要因を明らかにする。明らかになった要因を活用し、クラブの職員が児童の緊急時に対応ができるために、インストラクショナル・デザインの視点で、ストーリー型eラーニング教材を用いた教育プログラムを開発し、その有用性を検証することである。 2020年度は本研究のベースとなる以下の研究を行った。 1.既に調査をした首都圏近郊の政令市にあるクラブの現状を分析し、論文を投稿し掲載された。登録児童の2割は疾患や障害を有していた。職員の雇用形態では、正規職員より非正規職員が多いことがわかった。また、登録児童数が定員を上回る施設が多く、児童1人当たりのスペース確保の難しさ、AED設置率の低さ、嘱託医の不在、心肺蘇生法・応急処置研修の未受講者など十分な安全管理体制がとられていない可能性が示唆された。 2.クラブの職員が対応した児童の緊急時の実態と、職員の有する児童の緊急時対応に必要な知識と判断力を分析した。職員は日常的に児童の腹痛や発熱、ケガに対応していた。また、急激に状態が悪化しやすいアレルギー症状や窒息などにも対応していることがわかった。論文を投稿し、現在査読中である。 今年度は、1と2の結果を踏まえて、インストラクショナル・デザインの視点でストーリー型eラーニング教材のパイロット版を作成し、クラブの職員を対象に試用する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
第一段階として、全国のクラブを対象に調査をする予定であったが、新型コロナウィルス感染症拡大による影響にて実施ができなかった。職員の児童の緊急時対応に必要な知識や判断力と影響を及ぼしている要因については、既に調査が済んでいるクラブの結果を分析し、インストラクショナル・デザインの視点で教育プログラムの構築の見直しを詳細に行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度は、ストーリー型e-ラーニング教材のパイロット版を作成し、クラブの職員を対象に試用する。試用し、妥当性を検証し改善をしていく計画である。その後、研究対象者を拡大すると共に、第一段階でできなかった調査を並行して行い、教育プログラムの効果を確認することを目指す。
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Causes of Carryover |
2020年度に予定していた全国調査が新型コロナウイルス感染症の影響にて実施できなかった。2021年度は、ストーリー型e-ラーニング教材のパイロット版を作成し、クラブの職員を対象に試用する。試用し、妥当性を検証し改善をしていく。その後、研究対象者を拡大すると共に、第一段階でできなかった調査を並行して行う計画である。
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Remarks |
オープンアクセス予定
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Research Products
(1 results)