2022 Fiscal Year Research-status Report
Effect of Creative Design Tools for Emergent Literacy Skills and Feedback to Literacy Learning of Children with Dyslexia in Preschool Term
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20K03077
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Research Institution | Sagami Women's University |
Principal Investigator |
池下 花恵 相模女子大学, 学芸学部, 准教授 (50709847)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 幼児教育 / ICT機器 / デジタル絵本 / 読み書き障害 / 言語活動 / 読み聞かせ活動 / 電子図書館 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度の研究では,保育活動における情報機器の活用した創作活動と幼児間の対話の関係を明らかにすることを目的とし,(1)前年度の継続課題として,保育者を対象とした言語発達,読み聞かせ活動,情報機器を用いた活動に関するアンケート調査,(2)保育活動における情報機器を活用した創作活動中の幼児の行動観察を行った. (1)幼児の言語発達に関する結果では,言語表現や言語理解の度合いにより絵本の読み聞かせ活動中の幼児の理解度が低くなる可能性が示唆された.読み聞かせ活動における電子絵本の活用については,一部の回答者で抵抗感があることが確認された. (2)情報機器を活用した創作活動の調査では,5歳児クラス(24名)を対象とし,図形および物語に関するテーマを設定してグループワークによるデジタル絵本制作を実施した.調査では,紙媒体で作成するグループとデジタル絵本で作成するグループに分け,比較することとした.図形のテーマでは,基本図形から想起できるものをクレヨンで画用紙に描かせた.物語のテーマでは,4つの場面を想定してグループで話し合って一人一場面を描かせた.描いた作品は, 電子書籍制作アプリの写真機能を用いて一人ずつ写真撮影をしページに挿入させた.また、録音機能を用いて一人ずつ描いた内容を録音させページに挿入させた.最後に完成したデジタル絵本を電子黒板に表示してグループごとに発表させた.創作活動中は,各グループで主体的な行動や対話が確認されたが,幼児間の対話内容はさらなる分析が必要である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
創作活動における行動観察の分析が遅れており,実証実験のための教材開発に取り組むことができなかったことから,やや遅れている.
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度に実施した創作活動における行動観察の分析を継続して行い,保育現場における実証実験のための教材開発に取り組む予定である.
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Causes of Carryover |
当初の計画では,幼児教育施設での調査の分析結果をもとに成果発表まで行う予定であったが,調査結果の解析が想定以上に時間を要し研究が遅れたため,次年度使用額が生じた.次年度の使用計画では,保育現場での実証実験を行い,その研究成果の発表を予定している.次年度使用額を実証実験のための調査費用および研究成果発表の費用として充当する予定である.
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