2020 Fiscal Year Research-status Report
チェンジメーカー育成のための教育メソッド「ReBaLe」の構築と応用
Project/Area Number |
20K03079
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Research Institution | Osaka Institute of Technology |
Principal Investigator |
井上 明 大阪工業大学, ロボティクス&デザイン工学部, 教授 (50331658)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | チェンジメーカー / PBL / アクティブラーニング / デザイン思考 / 社会実装 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、チェンジメーカーを体系的な学びで育成するアクティブ・ラーニングメソッド「ReBaLe(レバレ:Reverse&Re design Based-Learning)」を提案するものである。ReBaLeは「ばらす」「わかる」「まねぶ」「創る」の4Stepで活動を進める。IoTシステムや製品などを学習テーマに,その仕組みや機能を「ばらす」で技術と仕組みが「わかる」。次に,理解した基礎知識を使ってプロトタイプ作成で仕組みを真似て学ぶ「まねぶ」。獲得した知識を活用し新たな課題解決を提案する「創る」を行う。この活動から、社会課題解決を生み出すチェンジメーカー育成の体系的アクティブ・ラーニング手法の実現を目指している. 研究1年目の令和2年度の研究実績として以下の研究を実施した.ReBaLeの活動をより容易に実施できる環境の構築として,アイデア創出支援のためのデジタルシステムの構築を行った.具体的には,1)手描きが行えるタッチディスプレイを使ったアイデア創出支援用デジタルテーブルの試作,2)AIの仕組みを「ばらす」「わかる」「まねぶ」ことで,社会のなかでのAI活用を考える学習ツールの開発,3)ReBaLeの活動をスマートフォン上で行えるアプリケーションの開発,の3点を実施した.アイデア創出支援用デジタルテーブルは,タッチペンや指で手書きが可能なアプリケーションの制作も行い,ビジュアルシンキングでのReBaLeでのアイデア創出支援環境として今後のReBaLeの実証実験で使用する. また,ReBaLeでは広く社会の仕組みを理解することが目的であるため.近年様々な活用が進んでいるAIについて,仕組みや活用を理解するツールとして,Scratch上で簡単に画像認識AIを構築できる学習ツールを開発した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナの影響で,外部組織との連携に支障が発生している.特に,文系ReBaLeや社会人ReBaLeを実施する体制や連携組織との調整が困難な状況である.また,アイデア創出支援のためのデジタルテーブル用タッチディスプレイの納品が遅れ,プロトタイプの試作方法の一部を変更した.
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Strategy for Future Research Activity |
ReBaLeで使用するアプリケーションや発想支援システムの開発は概ね順調である.しかし,学生や社会人など大人数を集めてのReBaLeの実践は,社会情勢的に困難である.そのためオンライン・グループワークでのReBaLeの実践やその実現に必要なソフトウェアやハードウェアの構築などを検討している.
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Causes of Carryover |
予定していたアイデア創出支援デジタルテーブルの制作に必要なタッチパネルディスプレイが,新型コロナの影響で納品が遅れた.その結果,代わりの試作品として,モバイルプロジェクターとタッチパネル付きノートパソコンを購入し,プロトタイプの制作を行ったために支出金額が減額となった.次年度以降にタッチパネルディスプレイを購入し,アイデア支援テーブルを制作する予定.
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