2020 Fiscal Year Research-status Report
分解組立型電気自動車による複合融合分野の教育モデル開発
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20K03083
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Research Institution | Ichinoseki National College of Technology |
Principal Investigator |
秋田 敏宏 一関工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (80469569)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 教育モデル / 工学教育 / 分野横断 / アクティブラーニング |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,Society5.0社会を担う人材に必要不可欠となる分野横断型の教育システムおよび教育モデルの開発・検証を目的としている。要素技術が多い電気自動車に着目し,本目的を達成するための2020年度における本研究課題のフェーズにおいて,3つ中2つのフェーズを進めている。 1つ目は教材開発のフェーズである。従前より研究開発してきた分解組立型電気自動車をベースとし,機能を付加することで分野横断型の教育教材としていく。2020年度は,LiDAR(Light Detection And Ranging)による車両周辺環境センシングについて着手し,MATLAB/Simukinkによるモデルベース開発を進め,センシングシステムを構築中である。自己位置推定および地図作成に関するデータ取得を行い,取得したデータの可視化アプリケーションの作成を行っている。 また,2つ目は教育モデルの検証のフェーズである。これまで開発してきた教材(車両工学と生産技術に着目した分解組立型電気自動車)については,岩手県内の高等学校等において,教育モデルの有効性の検証を行った。アクティブラーニングによる実習作業を中心として検証を行い,アンケート結果により,技術者育成において,本研究における教育モデルとその実践は非常に効果が高いことがわかった。 これらにより,運転支援システムや自動運転システムにも関連する要素技術を複合的に学習する教材の開発および対話型コミュニケーションによるアクティブラーニングを実践することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2020年度に行うフェーズのうち,教材開発についてはおおむね順調に進展している。 また,教育モデル教育モデルの検証において,実際に開発した教材を用いた実践的な活動ができていない。新型コロナウイルス感染拡大による影響と,教育モデルがチームワークによるアクティブラーニングによるものであることが影響していると考えられる。 感染状況をみながら検証フェーズについても進めていく計画である。
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Strategy for Future Research Activity |
教材開発については,複合融合的分野におけるシステム全体を俯瞰できる人材の育成のために,これまで開発してきた分解組立が可能な電気自動車にセンシングの要素を付加した教材開発を研究計画のとおり進める。 教育モデルの検証については,新型コロナウイルス感染拡大の状況により臨機応変に対応することとする。 評価方法の検証については,教育モデルの検証とともにアンケート調査等による定量的な評価を行う。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染に伴い,教育モデル検証のための旅費・人件費・謝金等を使用しなかったため次年度使用額が生じている。当初計画している教育モデル検証を感染拡大の状況に応じて順次実行するとともに,密になりやすいアクティブラーニングシチュエーションの把握に努め,対策を講じていく。
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