2022 Fiscal Year Annual Research Report
オンライン教育の受講履歴から学生への総合支援を実現する総合教育システムの研究開発
Project/Area Number |
20K03092
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
永田 正樹 静岡大学, 情報基盤センター, 准教授 (30844782)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 受講科目 / 産業分類 / 機械学習 / 語句間分析 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和4年度は、研究目的の1である「受講科目と進路との関係」を明らかにするため機械学習を用いた履修科目と進路の分析を実施した。この目的の着眼は、多数ある大学の科目から自身が希望する進路に就くために適切な履修科目を選択することで、希望進路への就職率を向上することである。研究内容は、履修科目と進路先との関係を教師データとして教師あり学習を実施し、履修科目を入力することである職業分類への就職確率値を算出する職種判定モデルの開発である。使用したデータは研究代表者が所属する大学の過去8年間の教育データの内、履修科目と就職先産業分類を用いた。履修科目の内必修科目を除いた選択科目45個を目的変数とし、就職先産業分類を1つの説明変数とした。モデル開発に用いたアルゴリズムは、Linear SVC、K近傍法、勾配ブースティング(GBDT)で比較検証した。検証結果ではGBDTで正解率が高かった。ただし、学習データ数の多少により正解率の変化が認められ今回の実験では一定のデータ数までの検証に留まったため、データ数変化によるモデル精度の改善を継続していく。 授業科目と進路先との関連分析として、科目シラバスとWebサイトの文言の関係分析を実施した。この目的の着眼は、希望職種に必要な知識や技術を市場のWebサイトから収集し、それらと科目シラバスの関係を分析することで、希望職種に即した効率的な科目選択および必要知識や技術の習得を期待するものである。実施した研究内容は、ある職種に関連する知識・技術のテキストデータに対して、科目シラバスとWebサイト上の単語間関係を分析した。分析には共起ネットワークとBERTを用いた。BERTが単語関係の可視化精度がやや高い結果となったが、分析に用いる1次データの単語に対する事前加工に課題が残った。 今後は両者を組み合わせた「受講科目と進路との関係」を提示するモデル開発を継続する。
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