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2023 Fiscal Year Research-status Report

ラーニング・コモンズにおける学生スタッフのコンピテンシーリストの作成と研修の検討

Research Project

Project/Area Number 20K03100
Research InstitutionTohoku Gakuin University

Principal Investigator

遠海 友紀  東北学院大学, 教養教育センター, 講師 (20710312)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 村上 正行  大阪大学, 全学教育推進機構, 教授 (30351258)
嶋田 みのり  東北学院大学, ラーニング・コモンズ, 特任助教 (40713996)
稲垣 忠  東北学院大学, 文学部, 教授 (70364396)
岩崎 千晶  関西大学, 教育推進部, 教授 (80554138)
Project Period (FY) 2020-04-01 – 2025-03-31
Keywordsラーニング・コモンズ / 学習支援 / 学生スタッフ / コンピテンシー
Outline of Annual Research Achievements

本研究では、ラーニング・コモンズ(以下、LC)で活動する学生スタッフについて調査し、活動内容や運用を整理した上でLCの学生スタッフに求められる力を整理する。また、その力の修得に必要となる研修や評価の枠組みを提案することを目的としている。
本研究に取り組み始めようとした2020年度は、新型コロナウイルス感染症の発生・拡大が大学運営に大きな影響を与え、この状況は2021年度も継続した。この間、各大学では授業実施や施設運営に関する対応が求められる状況が続いた。そこで、2020年度、2021年度はコロナ禍におけるLCの開室状況に関する調査を実施した。その結果、コロナ禍に入った直後は閉室する施設も多くみられたが、コロナ禍が続く中で、多くの施設が感染対策をした上で施設をあけ、学生が利用できるように対応したことがわかった。また、学習支援や学生スタッフの活動についても、コロナ禍以前から取り組んでいた対面での対応も可能な範囲で継続しつつ、オンラインを活用した対応の取り組みなどもみられた。
2022年度は、2020年度、2021年度の調査結果を整理し、まとめる作業を中心に取り組みながら、先行研究や様々な大学の事例を用いて、LCにおける学生スタッフの取り組みについての調査を継続した。また、学生スタッフが多く関わるライティングセンターのオンラインチュータリングや、LCにおける学習支援として、今後さらに検討が必要になると考えられるグループプレゼンテーションに関する調査にも共同研究者と取り組んだ。
2023年度は、大学内で活動する学生スタッフに関する先行研究を改めて整理した上で、本研究で扱うLCにおける学生スタッフの活動内容を焦点化する作業を行い、研究計画の再検討に取り組んだ。また、海外の大学で取り組まれている学習支援の状況を知るため、韓国の大学を訪問し、視察やインタビュー調査を行った。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

本研究の取り組み始めた2020年度から2022年度において、大学は新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受け、研究計画で当初予定していた調査の実施が難しい期間が続いた。このような状況の中、2020年度、2021年度はコロナ禍におけるラーニング・コモンズ(以下、LC)の状況の調査に取り組んだ。コロナ禍を経て、LCの運用や学生スタッフの活動の状況を改めて把握する必要が生じたため、2022年度、2023年度はLCの運用や学生スタッフの活動についての情報収集を継続した。また、学生スタッフの活動については、LC内での活動に限定せず、大学内で活動する学生スタッフに関する先行研究を再度整理した上で、改めて本研究で扱うLCにおける学生スタッフの活動内容の焦点化に取り組んだ。さらに、2023年度は、学習支援に参画する学生スタッフの制度を構築し運用を開始することで、状況の調査を始めるとともに、海外での学習支援の状況を知るため韓国の大学への訪問調査にも取り組んだ。
このように状況が許す範囲で調査に取り組んできたが、研究開始当初から2年あまり、新型コロナウイルス感染症の影響で計画通りに研究に取り組めない状況が続いた。また、この状況が落ち着いた時点では、コロナ禍が大学やLC、そこで活動する学生スタッフにどのような影響を与えたのか確認する必要があった。これらの状況を踏まえ、研究の目的を達成するため、研究計画を再検討し、改めて状況にあった調査・研究に取り組むことになった。そのため、本研究の進捗は、当初の予定よりは、やや遅れている状況である。

Strategy for Future Research Activity

本研究では、コロナ禍の経験を踏まえて新しく始まった取り組みについても確認しながら調査に取り組むため、研究計画を修正して取り組みを継続する。
2024年度は、これまで取り組んできた文献調査や情報収集の結果を踏まえ、ラーニング・コモンズ(以下、LC)の学生スタッフに求められる力の整理と、その習得に必要となる研修や評価の枠組みの提案に向けて、調査・分析・考察を継続する。具体的には、学生スタッフが活動するLCの担当者の協力を得て、LCでの学生スタッフの活動を支える教職員へのインタビュー調査を継続する。インタビュー調査では、これまでの調査項目を継続し、LCのコンセプト、学生スタッフの活動目的、内容、人数、構成、研修、運用の担当者、担当者が考える活動に必要な力、活動の成果と課題について聞く。さらに、LCで学生スタッフとして活動する学生の意見の収集にも取り組む。また、これらの調査結果で明らかになった知見を、学生スタッフの活動や研修の中に試験的に取り入れ、提案内容を精査する。

Causes of Carryover

新型コロナウイルス感染症の影響で、2020年度、2021年度と当初計画していた調査が実施できない状況が続いた。2022年度には次第にほとんどの大学で全面対面授業が再開され、情報収集に必要な学会の開催も対面開催に切り替わってきたが、依然として国内外の移動は気を使う状況が続き、予定していた研究計画をそのまま実施することは難しい状況が続いた。そのため、当初予定していた現地での訪問調査や、研究分担者が集まる研究打ち合わせを実施することができず、計画していた旅費を使うことができなかった。2023年度はまず、コロナ禍の期間を経た状況を再調査した上で、研究計画の再検討を行った。そのため、現地での訪問調査などは2024年度も継続して実施することとなった。2024年度は、学会参加や現地へ赴いての調査、共同研究者との打ち合わせを継続的に行いながら、研究の目的の達成に向けて引き続き情報収集や調査・分析に取り組む。

  • Research Products

    (9 results)

All 2024 2023

All Journal Article (6 results) (of which Peer Reviewed: 3 results,  Open Access: 5 results) Presentation (2 results) Book (1 results)

  • [Journal Article] 初等中等教育における現代の教育ニーズに対する学習環境研究の動向2024

    • Author(s)
      稲垣 忠, 池尻 良平, 江木 啓訓, 瀬戸崎 典夫, 仲谷 佳恵, 根本 淳子, 三井 一希
    • Journal Title

      日本教育工学会論文誌

      Volume: 47巻 4号 Pages: 567-578

    • DOI

      10.15077/jjet.47136

    • Peer Reviewed / Open Access
  • [Journal Article] 東北学院大学 ラーニング・コモンズ「コラトリエ」における2023年度の学生スタッフの活動2024

    • Author(s)
      遠海 友紀, 嶋田 みのり
    • Journal Title

      東北学院大学教育総合研究所報告集

      Volume: 24 Pages: 107-119

    • Open Access
  • [Journal Article] 韓国の高等教育における学習環境・学習支援のデザイン2024

    • Author(s)
      川面 きよ, 及川 ひろ絵, 遠海友紀, 岩﨑千晶, 嶋田みのり, 千葉美保子
    • Journal Title

      関西大学高等教育研究

      Volume: 15 Pages: 113-122

    • Open Access
  • [Journal Article] 高等教育におけるライティングセンターの同期型オンラインチュータリングに関するチュータリング方略の導出2024

    • Author(s)
      岩﨑 千晶
    • Journal Title

      日本教育工学会論文誌

      Volume: 47 Pages: 603~617

    • DOI

      10.15077/jjet.47016

    • Peer Reviewed / Open Access
  • [Journal Article] 初等中等教育における読む力、書く力を育む教育実践事例に対する高等教育ライティングセンターによる支援の提案2024

    • Author(s)
      岩崎 千晶、堀 力斗、松本 京子
    • Journal Title

      関西大学高等教育研究

      Volume: 15 Pages: 89~96

    • DOI

      10.32286/0002001229

    • Open Access
  • [Journal Article] 学習環境・学習支援に求められる要因と評価に関する検討   ─大学の学習環境・学習支援に関するインタビュー調査─2023

    • Author(s)
      村上 正行
    • Journal Title

      大学教育学会誌

      Volume: 45巻 1号 Pages: 95-99

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] 学習環境に関する実態把握の調査・評価指標の開発  ―「ニューノーマル時代における学習環境デザインモデルの構築」のこれまでの活動―2023

    • Author(s)
      村上 正行
    • Organizer
      大学教育学会2023年度課題研究集会
  • [Presentation] 学習環境デザインブックの開発 学習支援のデザインを中心に2023

    • Author(s)
      嶋田 みのり
    • Organizer
      大学教育学会2023年度課題研究集会
  • [Book] 学習環境デザインブック2024

    • Author(s)
      千葉 美保子, 村上 正行, 岩﨑 千晶, 川面 きよ, 浦田 悠, 遠海 友紀, 嶋田 みのり, 多田 泰紘, 石井 和也
    • Total Pages
      58
    • Publisher
      三恵社

URL: 

Published: 2024-12-25  

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