2022 Fiscal Year Research-status Report
とっさの判断から展開する対話、表現活動を取り入れた授業内活動の設計、実施と評価
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20K03105
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
保崎 則雄 早稲田大学, 人間科学学術院, 教授 (70221562)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤城 晴佳 東洋大学, 情報連携学部, 助教 (00824559)
山地 弘起 独立行政法人大学入試センター, 独立行政法人大学入試センター, 教授 (10220360)
斎藤 隆枝 国際医療福祉大学, 総合教育センター, 助教 (20827802)
土井 香乙里 ものつくり大学, 技能工芸学部, 講師 (60409703)
北村 史 長崎大学, 情報データ科学部, 助教 (90613860)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | オンライン授業 / 対面式授業 / 協働作業 / 相互学習 / 作り直し / 振り返り |
Outline of Annual Research Achievements |
オンラインでのコミュニケーション活動を、授業内と授業外と視点を変え、対象者を学生同士、教員に対するものを分けて分析した。2022年度の秋学期の「Media Production Studies」を分析したが、2022年度は、大学の方針もあり、研究者の属性も加味して、全15回の授業を、8回を対面式で、7回をオンラインで行った。その結果、授業内活動でのコミュニケーションは、問題解決、合意形成、トラブル回避に役立ったことがわかった。映像制作という正解のない、然るに、創造性、アイデアと制作のための技術を求められる活動において、意見のぶつかりや合意、妥協、主張などを適切に緩和、解消しつつ、創造的協働作業に主体的、効果的に取り組む様子が事後のインタビュー調査からも明かになった。また、学生が毎授業後に提出した授業の「Reflection sheet」に担当教員から手書きの返事が来るという活動の新鮮さと満足感に関しては、5段階尺度評価の結果、かなり高い数値となって現れた。同時に、オンラインで学生がタイプ打ちで担当教員が手書きで書いてメール添付で個別返却を、翌週の授業までに行うことの印象、教育効果などについて興味深いアンケート回答が得られている。 2022年度を加えたこの3年間を分析すると全く対面式授業が実施できなかった2020年では、諦めも含め、葛藤しつつオンラインでの協働作業に取り組み、授業外活動で対面で協働することが増えてきた2021年、そして、対面、オンラインが授業回でも、授業外活動でも増加した2022年と、変化が見られたと言える。今後は、対面vs.オンライン という二項対立の発想ではなく、2023年度は対面式授業が主流になっていくので、それでも尚オンラインでの協働作業を如何に効果的に残す、維持するかということが課題、今後の検討事項になってくるであろう。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2022年度はまだ授業があまり対面式にならなかったため、本研究課題である対面式授業における実践、データ収集から分析が困難であったため、その時までにオンライン授業で収集したデータを再度見直し、分析する年であった。そして対外的には、いくつかの研究成果を一つ一つ発表する年とした。その結果、学会発表をはじめとして、研究論文の執筆を行うことができた。一方、3年間で収集したデータなどが大量になったので、まとめて書籍の発行を計画した。現在5月時点では、校正が終了し、当初の計画的からは多少遅れて、2023年5月発行になる予定である。 このように、1年間での研究活動は2022年4月に想定していた以上のペースと内容で進められ、3年間を振り返す年とすることができたという点では、概ね順調から、予定以上の成果を出す年となった。採録された2本の論文は、大学院生時代から、本研究の協力者であり、研究対象の授業(Media Production Studies)でteaching assistantを務めていた冨永麻美氏(現職:国際交流基金 日本語教育センター)との共著で行った。
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Strategy for Future Research Activity |
研究の延長することになった2023年度は、継続して2022年度の授業分析を加えた研究活動を行う予定である。具体的には、2022年度だけでなく、過去3年間(2020-2022年度)の分析結果に、新しいデータを加えて分析する予定である。研究対象とする授業は秋学期開講であり、2023年度の実施に向けて、現在準備中である。今年度は授業実施は、おそらく全14回対面式授業で適宜、ハイフレックス方式の授業開講になると思われるため、2020年度(すべてオンライン)からの授業開講方式のグラデーションがほぼ完了するのではないかと思われる。そうなると、本研究の当初の研究課題に立ち返って授業中の学生の質疑、コメントなどの分析へと回帰できる部分もおそらくではあるが、可能となるであろう。研究を計画した2019年の研究課題に立ち戻って、対面授業からオンライン授業、ハイフレックス型授業から対面授業という貴重な流れの分析が可能になると思われる。この経験は、この4年間でしかできない、実に貴重、稀有なものであり、2023年度の研究最終年度は、その授業実践と授業研究の機会を丁寧に分析に繋げたいと考えている。5月に発行の書籍で過去3年間の研究成果を総括し、2023年度の実践を加えた研究成果としては、次の書籍の出版を計画しているところである。
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Causes of Carryover |
書籍出版の作業が年度を跨いでいるため、予算の使用がずれ込んでいる。2022年度から予算使用が2023年度に90%程度が出版費用に充てる計画である。現状は、4月に校正が終了し、現在本のカバーデザインがほぼ決まり、今週中(5月15日の週)に印刷作業に入る予定であり、出版は5月末になるとの報告が出版社から来ている。並行して、2022年度の授業実施からデータ収集を行った分について、分析に入っており、夏までには論文として関連分野のジャーナルに投稿する予定である。 さらに、秋学期の授業(Media Production Studies)の準備と、分析するアンケート、UNIT調査、授業れリフレクションなどについて前年のものをアップデートして備えておく予定である。
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Research Products
(2 results)