2023 Fiscal Year Annual Research Report
プログラミング授業をサポートするティーチングアシスタントロボットに関する研究
Project/Area Number |
20K03106
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Research Institution | Kanagawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
吉野 和芳 神奈川工科大学, 創造工学部, 教授 (10298284)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | プログラミング教育 / ティーチングアシスタントロボット / 授業支援 / 画像処理 / Pepper / LEGO MINDSTORMS EV3 / アドバイス |
Outline of Annual Research Achievements |
小学生の子どもたちの車輪型ロボットを活用したプログラミング授業における教師をサポートするティーチングアシスタント(TA)ロボットの構築を目指し,TAロボットとしてソフトバンク社のPepperを利用し,そのPepperに備わっているビデオカメラの映像やセンサの情報を活用し研究を進めてきている.特に2023年度では,学習者が車輪型ロボットを組み立てている時におけるパーツの取り付け位置に関する質問に対して,アドバイスする能力の向上を図ることに焦点を当て,質問対象のパーツの種類の認識率,および,そのパーツを使って組み立てるステップの認識率の向上について検討してきた. 学習者は車輪型ロボットの組み立て手順書を見ながらロボットを組み立て,その途中でパーツの取り付け位置が分からなくなったとき,学習者はTAロボットに分からないパーツを見せ,そのパーツの取り付け位置を質問する.TAロボットは,そのパーツを認識し,さらに,学習者が組み立て手順書のどのステップで質問しているかを判断し,質問したパーツの取り付け位置が分かるように図を使いアドバイスする. パーツは,認識率を上げるため,PyTorchという機械学習ライブラリを利用して認識することとした.車輪型ロボットを組み立てるのに使用する13種類のパーツにおいて,それぞれ70種類の学習用の画像を撮影し,その画像内でのパーツの位置と種類をラベル付けするアノテーションを行い,学習させ,学習者が質問したときには,学習者の持っているパーツを学習済みのデータを使って認識することを行った.これによりパーツの認識率は,平均で65.2%となった.パーツ形状に特徴があるものの認識率は80%前後であるのに対し,小さなパーツでは40%前後と認識率が低くなった.これは,パーツの大きさが小さいため,質問者の指でパーツの一部が隠されてしまうことが原因であることが分かった.
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