2023 Fiscal Year Annual Research Report
授業イメージとエンゲージメントを活用した日常的に学び合う校内研修プログラムの開発
Project/Area Number |
20K03145
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
中澤 明子 東京大学, 教養学部, 特任准教授 (20588230)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | エンゲージメント / アクティブラーニング / 教員研修 / 主体的・対話的で深い学び / 校内研修 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,授業イメージとエンゲージメントを活用した,アクティブ・ラーニングの視点からの授業改善に資する日常的に学び合う校内研修プログラムを開発し評価するものである. 2023年度は教材開発と評価を行った.教材開発では,これまでの検討を踏まえて機能を設定した.具体的には,エンゲージメントを高めるための要点(例. 興味関心を喚起する等)を実践する授業場面をイメージできるよう,各要点を示すイラストを作成し用いた.また,要点ごとに「ほかの先生と話すワーク」を設定し,教師どうしが日常的に対話を通じて学び合う機能を組み入れた.さらに,教師自身の状態を確認できるチェックリストの機能も設けた.校内研修で実際に本教材を使用した評価が困難であったため,作成した教材(A5サイズのカード)について,校内研修での有用性や改善点について1対1評価を行った. 本研究では,研究期間全体において,授業中の生徒のエンゲージメントを高めることを目的とした教員研修プログラムに関するSystematic Review,授業における生徒のエンゲージメントを高めるための要点の検討(文献レビュー),教材の開発と評価を行った.生徒のエンゲージメントに着目することは生徒がポジティブな感情を持ちながら積極的に学習に参加するために重要であり,アクティブ・ラーニングの視点からの授業改善を行うためにも欠かせない.本研究は,エンゲージメントに着目して教師が授業イメージを持ちながら授業づくりや授業改善を行える教材を開発しており,アクティブ・ラーニングの視点からの授業改善に資するものである.加えて,教師が日常的にほかの教師と授業づくりや授業改善について対話することは,教師の授業力量を高めるために重要な要素であり,本研究で開発した教材や校内研修での利用方法は現職教員の授業力量向上に寄与できると考えられる.
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